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お布施を渡すときの「袱紗(ふくさ)」の包み方・向き・渡し方と、おすすめ袱紗7選

法事・法要などの仏事でお坊さんの読経・供養後に、お礼・感謝の気持ちとして「お布施」をお渡しします。お布施として金品(お金)はお布施袋に入れます。ただ、お布施袋をそのまま直接手渡しするのはマナー違反です。

一般に、お布施は「切手盆(きってぼん)」というお盆に載せてお渡しするのがポピュラーな作法とされています。

【お布施を切手盆にのせて渡している例↓】

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ただ、自宅や葬儀会場ではこうした切手盆をあらかじめ準備することができますが、準備できない場合もあります。寺院に出向いた場合やそもそも切手盆を持っていない場合などです。

そうした際は、切手盆の代わりに、「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる風呂敷状の布を使ってお布施をお渡しします。あるいは切手盆と袱紗を併用することで、よりていねいな作法でお布施を渡すことができます。

今回は、お布施を渡すときの「袱紗(ふくさ)」の包み方や向き、渡し方などの使い方について解説します。以下、袱紗を「ふくさ」とひらがなで表記します。

【お布施をふくさで包んでいる例↓】

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1、ふくさとは何か?

1-1、ふくさを使うようになったワケ

現在ではカバンやスーツケースなど様々なモノを運ぶための手段がありますが、古代から中世にかけて人々は、木製の箱状入れ物にモノを入れて運んでいました。これを唐橿(からびつ)と言います。

唐橿は、衣服や文書・調度品などを保存したり運搬したりする蓋(ふた)つきの杉やヒノキでできた箱で、4~6本の脚がついていたとされています。

【唐橿(からびつ)の例↓(出典:府中家具木工資料館)】
唐櫃写真

誰かに贈り物をするときには、この唐橿の中に品を入れて運んで、相手に渡すときには蓋を裏返してそこに贈り物を載せて渡したとされています。運搬時には汚れを避けたり日除けをしたりするために風呂敷のような布で包んでいたとされています。

鎌倉時代になると、この蓋だけが独立して「広蓋(ひろぶた)」と呼ばれるようになりました。さらに、室町時代になるとこの広蓋を使って贈り物を渡す作法・礼儀も確立されます。広蓋がより簡略化されたものが「切手盆(きってぼん)」であり、広蓋を包んでいた風呂敷状のものがふくさの原型です。

現代にも形を変えて引き継がれて残る、そうした贈り物の最もていねいなマナーが、

●広蓋や切手盆の上に「掛ふくさ」を掛け、さらに風呂敷で包む

というものです。ふくさや風呂敷に立派で豪華なものを使うことで、贈り物をする相手に対しての誠意を示すこととされています。(見栄の象徴とも言えますね。)

こうした作法の簡略版として、現在でもお布施を渡す際には、切手盆やふくさを単独で、あるいはその両方を使うことがマナーとされています。

では、そのいろいろなふくさを見ていきましょう。慶事・弔事ともこうしたふくさはありますが、ここでは弔事やお布施を渡す場面でのふくさについて説明します。(慶事・お祝い事は、ふくさの向きが反対だったり、色が合わなかったりしますので注意が必要です)

2、ふくさの4つの種類と特徴・使い方

一般に、現在市販されている弔事やお布施用の袱紗には、大きく以下の4つのタイプがあります。

タイプ1:金封ふくさ(きんぷうふくさ)
タイプ2:手ふくさ(てふくさ)
タイプ3:台付きふくさ(だいつきふくさ)
タイプ4:掛ふくさ(かけふくさ)

【いろいろなふくさの例↓】

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引き続き「袱紗」を読みやすいように「ふくさ」と表記し、それぞれ解説します。

2-1、タイプ1:金封ふくさ

金封ふくさは、長サイフ式になっており、運びやすさ・取り出しやすさ・渡しやすさでは最も手軽です。中がポケット式になっており、香典やお布施をポケット部分にはさんで入れるだけなので、はさみふくさとも呼ばれています。

【金封ふくさの例↓】

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より正式な、包むタイプのふくさに比べ、携帯性・機能性に優れています。ただ、この金封ふくさは、簡易版のふくさですので、お坊さんにお布施を渡す環境や場所によっては、できるだけ使わないほうが良い場合があります。

金封ふくさを使わないほうが良い場合:
自宅や葬儀会場控室など、お坊さんを迎えて、屋内で座った状況でお布施を渡す場合

金封ふくさを使ってもよい場合:
納骨式や墓前など、屋外で立ったままお布施を渡す場合
寺院などにお布施を持参する場合

なお、葬儀やお通夜でお香典を持参する場合はこの金封ふくさが重宝します。色が紫色の金封ふくさが一つあれば、慶弔両用として使えて便利です。

こうした金封ふくさを使ったお布施の渡し方を以下に解説します。

▶金封ふくさを使ったお布施の渡し方

1、金封ふくさにお布施を入れます。ふくさの向きは左開きです↓(お祝い事・慶事と反対です)

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2、渡す直前にお布施を取り出し、金封ふくさの上に載せます↓

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3、お坊さんに「御布施」の字が読めるよう、ふくさごと時計回りに向きを変えて差し出し、お坊さんに渡します↓

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4、お坊さんがお布施を受け取った後、ふくさを返却されたら受け取ります↓

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お布施を渡すときの口上は、どのタイプのふくさを渡す場合でも、次のように述べると無難です。
「本日はありがとうございました。些少ですがどうぞお納めくださいませ。」

なお、葬儀などでお香典を渡す際は、金封ふくさから取り出して直接渡す場合が多いです。

金封ふくさは簡略版なので、もう少し正式にしたい場合は、以下のタイプ2以降の包むタイプのふくさが良いでしょう。

2-2、タイプ2:手ふくさ

手ふくさは、お布施を包んで使う風呂敷タイプのふくさになります。45cm角程度の小さな正方形の風呂敷状のものです。小さくたためて携帯性にも優れ、あまり形式ばらずにかつ、作法にちゃんとのっとったふくさになります。

【手ふくさの例(45cm角)↓】

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裏地がついていないタイプを手ふくさ、裏地がついて厚みがありしっかりしたタイプを袷(あわせ)ふくさと言います。いずれも色を紫にしておけば慶事・弔事両用で使えます。

▶手ふくさを使ったお布施の渡し方

1、写真のように手ふくさを広げ、お布施袋を中心からやや右側に置きます↓

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2、まず右側を内側に折り込んで包みます↓

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3、次に下側、上側の順に折り込んで包みます↓

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4、最後に左側を内側に折り込んで包みます↓

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5、お坊さんに渡す直前に、お布施を取り出し、ふくさを手早くたたみ、たたんだふくさの上にお布施を載せます↓(ふくさのたたみ方は同上)

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6、お布施袋の「御布施」という文字が、お坊さんが読める向きに時計回りに回して、口上を述べながら差し出します↓

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7、お坊さんがお布施を受け取った後、ふくさを返却されたら受け取ります↓

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2-3、タイプ3:台つき袱紗

台付きふくさは、上記タイプ2の手ふくさに切手盆状の台がセットになったものです。切手盆がある場合は、手ふくさと切手盆を一緒に使用すればよりていねいな作法になりますが、切手盆がない場合や準備できない場合は、この台付きふくさが便利です。

【台付きふくさの例↓】

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台を裏返してふくさの向きを変えると、慶事で使用できます。

【慶弔両用で使える↓】

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▶台付きふくさを使ったお布施の渡し方

台付きふくさを使ったお布施の渡し方は、上記手ふくさの渡し方と同じ手順です。

2-4、タイプ4:掛ふくさ

四隅に房(ふさ)のついた、手ふくさよりも小さなふくさです。広蓋や切手盆の上に、お布施袋を載せ、その上からかけて使います。タイプ1~3のふくさのように単独では使用しません。

鎌倉~室町時代に由来するこの掛ふくさが、本来最も正式なものとされ、さらに風呂敷で包んで使用するとよりていねいな作法になります。

お布施でここまで正式にすることはほとんどなく、お祝い事である結納の時くらいです。掛ふくさを使ってお布施を渡すことについては、一般の法事・法要ではあまり考えなくてもよいでしょう。

【掛ふくさの例】

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以下は、よく使われる金封ふくさ・手ふくさ・台付きふくさのおすすめです。

3、ふくさのおすすめ7選

1、珠音 ふくさ 紫 慶弔 両用 金封 ちりめん 袱紗 男性 女性 結婚式 香典

袱紗おすすめ1

定番の金封ふくさです。男女両用 オリジナルカラーの 「紫×京紫」「黒×紫紺」の2色があり、向きを変えて慶弔両用で使えます。 格調高く、おしゃれな色使いで、男性、女性を問わず、慶弔どんな場面でも安心して使えます。

「最高品質」国内専門メーカーが製造。日本製。独自開発の「剥がれにくい接着剤」を使用し、熟練の職人の技術によって、ひとつひとつ丁寧に手仕上げしています。型崩れしずらく、はがれにくく、長持ち。

素材は、独特のしぼが美しいちりめん素材を使用し、高級感があり、数珠袋としても使用可。

サイズ:(約)横12×縦20cm
素材:表(レーヨン100%)、裏(レーヨン100%)
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm

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珠音
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2、ふくさ 袱紗 慶弔両用 金封 紫 日本製

袱紗おすすめ2

こちらも定番の金封ふくさです。慶弔両用、男女両用の日本製です。

サイズ:(約)横12×縦21cm
素材:表(レーヨン100%)、裏(ポリ100%)
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm
製造:日本製

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3、金封ふくさ 慶弔セット ちりめん金彩 刺繍入 エンジ/グレー

袱紗おすすめ3

金封ふくさの慶事用と弔事が一つずつ入ったセットです。

サイズ:慶事用(約14×22cm)、弔事用(約12×20cm)
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm

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4、丸全 袱紗 丹後ちりめん 台付ふくさ 箱入 紫

袱紗おすすめ4

台付きふくさの定番です。一家に一枚あれば、あらゆる慶事・仏事に役立ちます。持っていて損はない必需品です。台は、仏事で使う面は灰緑色に黒の縁取りです。

サイズ:(約)34×34×0.1cm、0.087kg
素材:表(レーヨン100%)、裏(ポリ100%)
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm
製造:日本製

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5、定番 台付 ふくさ 袱紗 正絹 ちりめん 包み方説明書付き 木箱入り 紫

袱紗おすすめ5

メイン素材がシルクの、高級感のある台付きふくさです。台は慶祝用には赤面、弔意用には松葉色が使えます。

サイズ:(約)ふくさ部分=34×34cm、台部分=12×19cm
素材:表(絹100%)、裏(ポリ100%)、台(ABS樹脂)
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm
製造:日本製

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6、ふくさ 袱紗 慶弔両用 男性 女性 日本製 丹後ちりめん 絹 パールトーン加工 松葉

袱紗おすすめ6

風呂敷タイプの手ふくさです。一家に一枚は持っておきたい一品です。いざという時、あらゆる場面で使えます。慶弔・男女両用。ビジネスシーンでも重宝します。

正絹の丹後ちりめんを京都で染め手縫いで仕立ててあり、撥水パールトーン加工済。祝儀袋、切手盆7寸が包めます。 縮緬特有の凸凹で手巻き縫い箇所は生地に厚みがあります。

サイズ:(約)45cm角
素材:正絹 丹後ちりめん、パールトン加工
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm
製造:日本・京都製、桐箱入り

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7、手ふくさ(正絹・ちりめん)中巾・45cm 紫

袱紗おすすめ7

上記と同じく、風呂敷タイプの手ふくさです。正絹100%・縮緬(ちりめん)重目に近い並生地です。家紋入りほどの重厚感はないですが、手軽に使えてとっても使いまわしが効きます。1枚あると大変重宝します。

サイズ:(約)45cm角
素材:正絹100%
のし袋の適応サイズ:(約)10.5×18.5cm
製造:京都丹後製

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