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魂抜き・お性根抜きにおける、お布施袋の書き方と渡し方のマナー

魂抜き(たましいぬき)やお性根抜き(おしょうねぬき)の法要(ほうよう)では、お坊さんにお布施(おふせ:謝礼のこと)を渡します。その際、

1、どんな袋を使えばいいか?
2、表書きや裏書きをどのように書けばいいか?
3、お坊さんへどのように渡せばいいか?

という相談をよく受けます。

魂抜き・お性根抜き法要とは、「仏壇やお墓を処分したり改葬・仕舞いしたりする際に、宿っている魂をお坊さんに抜いてもらう仏教儀式」のことを指します。この法要は閉眼供養(へいがんくよう)ともいいます。

多くの人にとって、葬儀やお通夜などは参列する機会も多く、香典袋については書き方や渡し方の作法についてはある程度理解しています。

一方、魂・お性根抜きの法要は、ほとんどの人は「一生の内に一度あるかないか」という仏事になります。そのため、この時お坊さんへ渡すお布施袋の書き方や渡し方については、あまりよく知らない人がほとんどです。

【お坊さんにお布施袋を渡しているところの例↓】

処理済~P1040522縮小版640x480

ただ、あまり神経質になることはありません。魂抜き・お性根抜き法要は弔事(お悔やみ事)ではないため、お布施は「1、適した袋の選び方」「2、表・裏面の書き方」「3、渡し方」の最低限のマナーさえ知っていれば、悩むことはありません。

今回は、「魂抜き・お性根抜きにおける、お布施袋の書き方と渡し方のマナー」について解説します。

1、お布施袋はどんなものを使えばいいのか?

魂抜き・お性根抜き法要で使用するお布施袋は、白封筒やコンビニで売っている「お布施」と印刷された封筒でオッケーです。お坊さんへの感謝とお礼を伝えることがお布施の目的です。そのため、あまり形式にこだわった仰々しく豪華な袋である必要はありません。

【市販されているお布施袋の例↓】

P1040526縮小版640x480

葬儀や重要な法要などで、数十万円の高額なお布施を入れる場合には、お布施袋も水引がかかったそれなりの形式にした方が良いですが、魂抜き・お性根抜きなどの法要では、市販の白封筒や「お布施」と印刷された封筒を使用しても大丈夫です。簡易な袋を使用したからといって、お坊さんに対して失礼になることはありません。なお、白封筒の場合は、自分で筆ペンなどで「御布施」と書きます。

【白封筒に「御布施」と書いている例↓】

sP1090816

お布施袋の書き方(表・裏)について次に解説します。

2、お布施袋の書き方、お金を入れる向き

表面の書き方

魂抜き・お性根抜きにおけるお布施袋の表書きは、漢字で上部に「御布施」と書きます。お布施以外に、交通費であるお車料や、法要後の宴席代のお膳料を渡す場合は、それぞれ「御車料」「御膳料」と記してください。

そして、それぞれの袋の下部には、「〇〇家(例:藤井家)」または「フルネーム(例:藤井憲詞)」または「名字のみ(例:藤井)」と書きます。

【お布施袋の表面の書き方例①↓】

sP1090956

【お布施袋の表面の書き方例②↓】

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【左から、御布施・御車料・御膳料などの書き方例↓】

P1040528縮小版640x480

実際の魂・お性根抜き法要では、法要後の宴席を設けることはあまりないので、渡すとしても「お布施+お車料」のパターンが多いでしょう。

裏面の書き方

裏面には、「住所、氏名、金額」を書いておけば、より丁寧です。

お布施は労働対価ではありませんので、本来は金額を書く必要はありません。しかし、寺院の記録や経理・税務上、「書いてあった方が都合がよい」とお坊さんからよく聞きます。そのため、迷ったらとりあえず書いておきましょう。

そして、金額は算用数字(1、2、3)ではなく、以下に示すような漢数字(壱、弐、参)で書きます。さらに数字の頭に「金~」、最後に「~圓也」を入れます。

使用する漢数字:壱、弐、参、四、伍、六、七、八、九、拾、百、阡、萬
単位:圓

記入例は以下のようになります:

5,000円    ⇒金伍阡圓也
10,000円  ⇒金壱萬圓也
30,000円  ⇒金参萬圓也
35,000円  ⇒金参萬伍阡圓也
50,000円  ⇒金伍萬圓也、または金五萬圓也
100,000円⇒金壱拾萬圓也

【お布施袋の裏面の書き方例↓】

sP1090819

使用する筆記具は?

お布施袋の表・裏書きは、できるだけ毛筆で書きます。そして、うす墨(薄い墨)ではなく濃墨(普通の真っ黒な墨)を使用してください。葬儀のお香典などはうす墨で書きますが、お悔やみ事でない魂抜き・お性根抜きのお布施は、普通の真っ黒な墨で問題ありあせん。

このときに使用する筆は、市販の筆ペンを使用して問題ありません。なお、筆ペンには濃墨用とうす墨用があるので、購入する際には間違えないようにしてください。

【濃墨用(左)とうす墨用(右)↓】

P1040531縮小版640x480

お金の入れ方・向き

使用する紙幣に関しては、魂抜き・お性根抜きの場合には、古いお札ではなく新札を使用します。お香典などでは、古いお札を使ったり、新札にわざわざ折り目を入れたりして使用します。これは「不幸に対してあらかじめ新札を準備している」という遺族に対する失礼を避けるためです。

一方、魂抜き・お性根抜きのお布施は、お悔やみ事ではなくあらかじめ準備しておくものなので新札を用意するようにします。なお、袋にお金を入れる向きですが、お布施袋の表面に肖像画(=福沢諭吉さん)がくるように入れます。お香典とは反対の向きになるので注意してください。

【お金を入れる向き↓】

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最後に、お布施の渡し方について解説します。

3、お坊さんへのお布施袋の渡し方

一般にお布施を渡すタイミングは、魂・お性根抜きの読経が終わり、お坊さんが帰られる直前にお礼を申し上げながら渡します。お茶やお茶菓子などといっしょに出すと、感謝の気持ちがより伝わります。

そして、お布施を切手盆(きってぼん)という四角いお盆に載せて渡します。正式には、切手盆の上に掛袱紗(かけふくさ)をかけたり、お布施を袱紗(ふくさ)で包んだりします。袱紗とは、平たくいえば「ふろしき」のようなものです。

魂抜き・お性根抜きの法要では、袱紗のようにあまり形式張ったことをする必要はありません。ただ、最低限の礼儀として、切手盆にお布施をのせて渡すことをおすすめします。お布施袋をそのまま裸で手渡しするのは、マナー違反ですので避けてください。

【切手盆にお布施を載せた例↓】

sP1090959

そしてお渡しするときは、お布施と書かれた文字の正面をお坊さん側へ向けて(お坊さんが読めるように)差し出します。

その時のお礼・あいさつは、あまり形式張るよりは、簡単に「本日はありがとうございました。些少ですがどうぞお納めくださいませ。」と感謝を伝えます。

【お布施の文字をお坊さん側へ向けて差し出す↓】

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【お坊さんにお布施袋を渡している例↓】

s処理済~P1090954

また、お車料やお膳料を同時に渡す場合は、切手盆の下から順にお膳料、お車料、お布施と重ねます。

【下から順にお膳料、お車料、お布施を重ねた例↓】

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以上、「魂抜き・お性根抜きにおける、お布施袋の書き方と渡し方のマナー」について解説しました。これらの作法は、唯一絶対のものではなく、最低限の作法として考えてください。現実には、各地域や宗旨宗派や寺院の慣習、また時代の移り変わりとともに変わります。

ただ、今回お伝えしたようなお布施袋に関する「1、適した袋の選び方」「2、表・裏面の書き方」「3、渡し方」など、最低限のマナーを知っておくことは大切です。そして、やはり「心をこめて感謝の気持ちを伝える」ということを、忘れてはならないと思います。

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