お寺からの檀家離れが進み、葬儀や法要などで、気軽に親しいお坊さんに読経・供養を依頼できるような機会が減ってきました。
そうした中、お坊さんの手配サービスである「お坊さん便」を利用する人が急増してきています。ただ、多くの人から、「どんなお坊さんがくるの?」「安心して利用できるの?」と不安の声が聞かれます。もちろん、初めて利用する人にとってみればとても心配です。
そこで今回は、ネット通販のアマゾン(amazon.co.jp)でも提供されている、お坊さん手配・紹介サービスである「お坊さん便」について、その特徴や利用メリットについて解説します。
なぜ「お坊さん便」の利用が増えているのか?
寺院と檀家の関係とは?
もともと、日本の多くの家は寺院と深い関係がありました。ほとんどの家が地域のどこかのお寺に所属していました。これを檀家(だんか)関係といいます。
「檀家」という呼び方は、仏教発祥の地であるインドの「ダーナパティ」というサンスクリット語が語源です。「お寺や僧侶を支援する人たち」という意味です。サッカーでいうサポーターのようなものです。そして、支援するお寺を「旦那寺(だんなじ)」といいます。
日本で檀家さんといえば、葬儀葬祭や法要供養の一切を「旦那寺」に任せる代わりに、お布施や寄付などでその寺院の運営を経済的に支える人をいいます。
もともと、江戸幕府が行なったキリシタン弾圧政策が、このような寺院関係の始まりです。全国民が強制的に仏教徒にさせられ、各地の寺院に登録させられたのが、檀家制度のキッカケなのです。
ただ、憲法で信教の自由が保証されている現代では、檀家関係にわずらわしさや疑問を感じ、檀家を離れる人が増えてきているのが現実です。
「お坊さん便」に代表されるお坊さん手配サービスを利用する人は、こうした離壇する人を含め、以下の様な人たちの利用が増えてきています。
「お坊さん便」を利用する人とは?
「お坊さん便」を利用する人の多くには、以下の様な事情があります。
1、もともとお寺の檀家ではない
2、檀家をやめたい・離れたい
3、旦那寺のお坊さんと相性が悪い
4、旦那寺が遠方にある
1の、もともとお寺の檀家ではない人は、まったくお坊さんとお付き合いがありません。そのため、「お坊さん便」を最も多く利用する人になります。
2の、檀家をやめたい・離れたい人は、寺院との檀家関係をわずらわしいと思っている人です。不明瞭なお布施や寄付などに嫌気が差している場合が多いです。檀家を離れたいと思っているので、旦那寺のお坊さんに葬儀や法要の読経を気軽に依頼しにくいです。
3の、旦那寺のお坊さんと相性が悪い、あるいは、お坊さんの人間性や素行に問題がある場合も増えきました。高額なお布施を要求し、そのお金で高級車を乗り回し、夜の街で大騒ぎしている、などのうわさはよく聞くはなしです。こんなお坊さんがいる旦那寺に頼みたくないと思うのも当然です。
4の、旦那寺が引っ越しなどで物理的に遠方になってしまったり、関係が疎遠となってしまったりなどが理由の場合です。
以上のような事情の人たちが、「お坊さん便」を利用する主な人になります。アマゾン(amazon.co.jp)でも提供されていることで話題になった、この「お坊さん便」について、その特徴・メリットを見ていきましょう。
アマゾン「お坊さん便」の特徴
その1:お布施金額が定額
「お布施は一体いくら渡せばいいのか?」「お布施費用がかかりすぎないか心配」という不安の声が、とても多いです。
寺院や宗派によってお布施の相場も異なるため、トラブルになることもよく聞く話です。お坊さんの言いなりになって「お布施をウン十万円もぼったくられた」という人もいるようです。
このようなニーズの元、「お坊さん便」では以下のように、仏事の儀式ごとにお布施が一律定額に決められています。
▶葬儀の場合
1、火葬式のみ(通夜・告別式なし)…55,000円
2、一日葬(通夜なし、告別式と火葬式のみ)…85,000円
3、一般家族葬(通夜・告別式・火葬式まですべて)…160,000円
▶法事・法要の場合
1、すべての法事・法要…一律35,000円
2、戒名授与…20,000円より
このように、「お坊さん便」では、お布施料金が仏事儀式ごとに決まっているので、安心して利用できることが大きなメリットといえます。
その2: お坊さんとのわずらわしい関係が不要
お坊さんとは、葬儀・法要ごとに1回きりのお付き合いになります。わずらわしい寺院との檀家関係を気にすることなく、葬儀や法要で気軽にお坊さんに読経を依頼できます。
多くの檀家の人が気になっている、お盆やお彼岸、各種仏事、寺院修繕費用等の名目での、不明瞭なお布施や寄付要求の心配をする必要がありません。
このように、「お坊さん便」は、お坊さんとのお付き合いがない人でも、檀家であるかどうかを気にすることなく利用できます。
その3:お布施は追加費用が0円です
個人的に旦那寺のお坊さんに依頼すると、お布施の他に「お車料」「お膳料」「心付け」の費用が必要になることも多いです。
お車料とは交通費、お膳料とは食事代です。また、心付けはいわゆるチップになります。
「お坊さん便」では、定額のお布施金額の中に、読経料・交通費・お膳料・チップなどもすべて含まれています。葬儀や法要後にお布施金額以上の費用を支払う必要は一切ありません。
たとえば、法事・法要で「お坊さん便」を利用した場合、定額のお布施に、以下の内容のものが全て含まれています。
【「お坊さん便」のお布施に含まれているもの】
1、読経・法話
2、開眼法要(仏壇や位牌のお性根入れ)
3、仮位牌の引取り・お焚きあげ
4、納骨法要
5、宗派指定料
6、交通費(お車料)
7、食事代(お膳料)
8、チップ(心付け)
その4:お坊さんの紹介料は無料
お坊さん・僧侶・寺院の紹介料は一切不要です。アマゾンから依頼した場合は、先払いになりますので、葬儀や法要後に追加で紹介料などを個人的にお坊さんに支払うことはありません。
その5:電話一本または、ネットで予約可能
「お坊さん便」では、葬儀・法要に限らず、原則前日までに連絡すればお坊さんの手配をしてもらえます。地域場所によっては、当日の予約でもその日に手配が可能な場合もあるようなので、その場合は、ネットではなく電話で連絡します。
電話またはメールで予約→お坊さんと日程の確認をし手配完了
という流れになります。
予約時に伝える内容は以下のようになります。
1,宗派の選択
2、葬式の形態または法要の種類
3、戒名授与の希望有無
4、葬式・法要の日時
5、あなたの氏名・住所・電話番号など
まとめ
以上、アマゾン(amazon.co.jp)「お坊さん便」のメリットについて解説しました。寺院・お坊さんとのおつきあいがわずらわしいと感じている人は、利用価値のあるサービスといえます。
一方、宗派にこだわりがなく「魂・お性根抜き」だけを専門にしている「お坊さん手配サービス」もあります。これは、お仏壇やお位牌の供養整理や引き取り・処分を同時に希望する人にとっては、便利なサービスです。
ただ、いずれにしても、旦那寺と檀家との関係を大切に考えている人にとっては、後ろめたさがあるかもしれません。最終的には、親族の意見・同意を得た上で、みなさん了承の上、「お坊さん便」に代表される「お坊さん手配サービス」の利用をおすすめします。
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