ご供養じまいアドバイザーの藤井です。前回のご供養じまいビジネス開業・起業講座第6回目では、「ご供養じまいビジネスモデルの流れ」について解説しました。第7回目は、「ご供養じまいビジネス開始のための準備(パート1)」について解説します。
なお、今回のパート1は「資機材関係」「車両関係」「倉庫・供養場関係」の準備について、次回パート2は「実務書類」「提携先、協力業者」「事務所及び備品類」「業界関連特殊知識の習得」についてそれぞれ分けて解説します。
【供養じまい用資機材の例↓】
1、資機材関係の準備
「ご供養じまいビジネス」の実際の現場回収作業で必要なすべての資機材については、リアル実務研修講座にて一覧表を見ながら順に学習します。ここでは、以下にその主なものについて、
②資材・消耗品関係
に分けて概要を説明します。
まず道具・機材関係の準備についてメインとなるものは以下のようになります。
①道具・機材関係
1、台車
台車は数種類あれば便利です。高さ100cm以上の大きな仏壇運搬用と、高さ100cm未満の小さな仏壇運搬用です。荷台の大きさの目安は、
大・・90㎝×60㎝
小・・70㎝×45㎝
です。
仏壇以外にも、仏具・位牌・遺影などダンボールに入れたものや経机・梱包道具などを運搬しますので、予備としてさらに小型で軽量の台車(60㎝×40㎝)を準備しておくと便利です。
マンション内などではクレームを避けるため、静音キャスター付きのものが良いでしょう。
【台車は3種類あると便利↓】
2、ハイパット・敷布(敷パット)・Dカンベルト(仏壇運搬時保護・梱包具)
ハイパットとは仏壇搬出運搬時の保護・梱包具です。
その役割は、仏壇そのものの保護、室内の床・壁などとの接触保護、そしてお客様の前での体裁見かけ、さらに近隣の方に対する搬出時の目隠しカバーと、多用途になります。
【各種ハイパットの例↓】
サイズは大中小合わせて4種類×各2枚あれば、ほとんどの仏壇と、一日2台回収に対応可となります。
また、敷布(敷パット)とは、室内での仏壇梱包時に床の保護のために敷く保護具です。既成品の敷パットがお勧めですが、毛布などでも代用可能です。
【敷パットの例↓】
さらに、Dカンベルトとは荷造り・運搬用のベルトです。大きな仏壇はこのDカンベルトがあると、搬出の際、運搬が容易です。最低限4本程度以上あればよいでしょう。
【Dカンベルトの例↓】
【仏壇梱包例(ハイパット+Dカンベルト)↓】
3、吊り降ろしセット
ごくまれに2階の窓から仏壇を吊り降ろして搬出する場合があります。環境により、階段から降ろせない場合があるからです。(仏壇搬入後にリフォームした、手すりをつけた、などの理由による)
この場合、引っ越し用品で専用の吊り降ろしセットがありますので、これらを使用すると便利です。吊り降ろし時は、同時に2連はしごまたは兼用脚立を使用します。
【吊り降ろしセットの例↓】
4、脚立
脚立は高所にある神棚の取外時などに必要になります。通常3~5段タイプが適しています。
【脚立(3段)の例↓】
5、草刈り鎌、のこぎり
無人の廃屋での仏壇搬出依頼がある場合は、雑草や草木が生い茂っていて、そのままでは侵入できない場合があります。草刈り機、のこぎりは携帯しておくことが望ましいと思われます。
【草刈り機、のこぎりの例↓】
その他の道具・機材関係については、一般的な現場作業で使用されるものがほとんどです。リアル実務研修講座で提供する「必要資機材一覧表①(25種類)」にまとめています。
②資材・消耗品関係
次に資材・消耗品関係で準備する主なものについて説明します。
1、白布袋
位牌、ご本尊様(仏像)、遺影、過去帳などの目隠し梱包用袋として使用します。白い紙などでも代用できます。白布は市販の生地を各種大きさに縫製して作ります。
【白布袋の例↓】
2、養生テープ
仏壇扉や、電気コードの固定用に使用します。白色が適しています。
【養生テープの例↓】
3、段ボール箱
仏具の梱包用です。中古ではなく新品を使用するようにします。大きさは、一般にホームセンターなどで販売されている「中サイズ」または「大サイズ」が適しています。
【段ボール箱(中サイズ)の例↓】
4、お布施袋と切手盆
魂抜き供養にお坊さんに来ていただいたときにお渡しするお布施を入れる袋です。お客様宅または、供養場にてお渡しします。同時に切手盆も準備するとマナーとしてベターです。
【お布施袋と切手盆の例↓】
その他の資材・消耗品関係は、一般的な現場で使用される汎用品で、リアル実務研修講座で提供する「必要資機材一覧表②(18種類)」にまとめています。
以上、実際の作業に必要な最低限のものにかかる費用は10~20万円程度です。最初からあればよいもの、必要に応じ買い足せばいいものと分けて考えると、初期投資の負担は少なくなります。
2、車両関係の準備
次に、必要な車両関係についてです。
「供養じまいビジネス」は、事前に現地での見積もりは原則不要ですから、回収時に必要な「仏壇等の運搬車両」のみを考えればよいでしょう。
回収する仏壇の大きさが高さ100cm未満であれば軽乗用車でも運搬できますし、140cm程度の高さの仏壇2台程度までなら軽商用バンでも可能です。大きな仏壇3台以上となるとハイエースクラスが必要になってきます。
軽トラックならほとんどは対応出来ますが、仏壇という性格上むき出しだと見栄えがあまり良くないので幌などを取り付けるかまたは、軽商用バンがベターです。
【軽商用バン(ハイルーフ)の例】
とりあえずは現在所有している車両で対応し、必要に応じ購入またはレンタルするのも一つの方法です。車両購入がイコールお金を生むわけではありませんので、お金はできるだけ集客費用にまわすことをお勧めいたします。
ちなみに現実的には、軽商用バン(ハイルーフ)でほとんどの場合対応できます。
3、供養場の確保
回収した仏壇を、供養日まで保管しておく場所が必要になります。仏壇仮置き場を設ける場合は、屋根付きガレージ1台分程度の広さの倉庫が最低限必要です。
また魂抜き供養のための供養場を自前で確保する場合は、お坊さんにおいでいただくため、それなりの設備が必要です。
【弊社供養場の例↓】
倉庫や置き場を持たない方法として、回収した仏壇をそのままお寺などに持ち込んでご供養処分してもらうパターンもあります。この場合は、倉庫や置き場は不要です。
ただしこの方法は単なる仏壇移動屋になってしまいますので、お客様には充分に説明責任を果たされるべきでしょう。
私どもでは、仏壇を20台程度と、位牌などの小物供養品を100点程度おける広さの供養場を確保しています。リアル実務講座受講者の方は弊社供養場を利用していただくことも可能です。
以上が「ご供養じまいビジネス開始のための準備(パート1)の、「資機材関係」「車両関係」「倉庫・供養場関係」の準備についてでした。次回パート2は「実務書類」「提携先、協力業者」「事務所及び備品類」「業界関連特殊知識の習得」について解説します。
次回は、第8回目講座「ご供養じまいビジネス開始のための準備(パート2)」についてです。
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