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永代供養とは?:永代供養の対象物別、3つの方法

日本では、超高齢化と核家族化がますます進み、先祖供養のあり方についても多様な考え方が出てきています。

このような時代背景の中、もともとお墓や仏壇を持たない人や、また、お墓や仏壇があっても継承者がいない人のための、新しい供養の仕方が「永代供養」です。

自分自身が亡きあと、お墓や仏壇・位牌などを引き継いで、その後の供養や法要等の面倒を見てくれる継承者がいない人も増えています。また、子どもに後々の面倒を見させたくない人も意外と多いのです。

【お墓の継承をどうするか?】

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永代供養とは、このような場合に、子どもや親族に成り代わり供養を行ってもらえる、とても便利でありがたいシステムです。この永代供養には、供養の対象物別に大きく分けて、「お墓・位牌・対象物なし」の3つの方法があります。

それぞれのメリット・デメリットを知っておけば、選択時の一つの指標にはなります。今回はこの「永代供養」の3つの対象と方法について説明します。

永代供養とは?

永代供養の意味

永代供養とは、子どもなどの継承者がいなくても、代わりに管理者が永続的に管理や供養をしてくれるシステムのことをいいます。

この場合の管理者とは、寺院や霊園になります。また、霊園は運営主体が、公営も民間もあります。いずれにしても、自分や跡継ぎになり代わり、お坊さんなどが永続的に供養・管理をしてくれるのです。

ところで、永代供養の「供養」とは、どのような意味があるのでしょう?わたしたちは普段何気なく、「供養をする」といいます。「ご先祖様に手を合わせて感謝し、冥福を祈る」という風になんとなく理解しながら供養をしているはずです。

実は、供養とはもともと仏教用語です。昔のインドで使われていたサンスクリット語の「尊敬・崇拝」という単語を、日本語に訳したものが「供養」です。仏や父母・先祖に対し、お供え物を提供し資養したり、冥福を祈ったりする行為全般をいいます。

古代インドでは、お供え物をすることが、神々や死者を養うという思想がありました。また、日本でも昔から、神々や死者に食料を捧げるという文化・習慣があります。これらが組み合わさって、現在のようなお供え物をして供養するという文化ができたのです。

したがって、私たちが普段何気なく行っている供養とはまさに、「ご先祖様の冥福を祈り感謝する」ことなのです。そして、このような供養を親族で代々引き継いで行くことが、本来の永代供養の姿です。

その意味で言うと、現在使われている意味での永代供養とは、正確に言うと「永続的な供養代行」になります。したがって、以下では「永代供養代行」についての説明になります。

永代供養の対象とは?

ところで、永代供養の対象となるものとは何でしょうか?一般的に永代供養とは、お墓(遺骨)のみを対象としているように思われがちです。ただ実際は、日常、私たちが手を合わせ拝んでいるもの、つまり供養しているものすべてが対象になります。

たとえばお墓以外であれば、すぐに思い浮かぶのは、仏壇・仏像や位牌などです。遺影写真や遺品などもあるかもしれません。では、お墓も仏壇も位牌も持っていない人は、永代供養を申し込むことができないのでしょうか?

そんなことはありません。一般に「永代供養墓」と呼ばれている霊園などは、その対象は遺骨(納骨)になります。そして、多くの人は、永代供養といえば「遺骨を納骨したあと、代わりに供養してもらえること」と解釈しています。

ただ、多くの寺院では、位牌なども永代供養の対象として預けることができます。位牌以外にも、寺院によっては仏像などもその対象になります。そして実は、供養の対象物を何も持たなくても、生前名や戒名だけでも永代供養を受け付けてもらえる寺院もあります。

したがって、永代供養の対象となるものは大きく以下の3つになります。

1、お墓(遺骨)
2、位牌(仏像)
3、対象物なし(生前名や戒名)

それぞれを見ていきましょう。

永代供養の対象物別、3つの方法

方法1:お墓(遺骨)の永代供養

一般に永代供養といえば、納骨やお墓が対象であると理解している人が多いです。「永代供養墓」と呼ばれる、新しいお墓の形態が最近ではクローズアップされてきています。

なぜなら、お墓を持たない人や、お墓があっても面倒を見られない人が増えてきているからです。そのような事情の人には、「永代供養墓」はとても便利なお墓の新形態です。

遺骨は、法律で許可を受けた墓地以外のところに埋蔵することができません。墓地以外のところに「埋蔵」すれば法律違反で、罪に問われます。

【遺骨は墓地以外に埋められない】

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とは言え、誰もが簡単にお墓を建てられるわけではありません。また、お墓をあらたに建てたからと言って、のちのち面倒を見る継承者がいなければ困ります。

また、もともと先祖代々のお墓がある人でも、継承者がいなければ供養や管理をしてくれるものが誰もいなくなり、放置状態になる恐れがあります。

このような場合に最適なお墓が「永代供養墓」です。自分でお墓を個別に建てなくても、遺骨を埋蔵でき、管理もしてもらえる方法です。「永代管理墓」とも呼ばれます。

このような「永代供養墓」は、継承するものがいなくても、申し込めるというメリットがあります。「永代供養墓」には大きく以下の4つのタイプがあります。

1、他人の遺骨と一緒に納める合同墓・合祀墓(ごうしぼ)
2、納骨堂
3、仲間と一緒に入る共同墓
4、一般のお墓と同じ個別墓

どのタイプの永代供養墓を選んでもほとんどの場合、基本的には管理者が代わりに、定期的な読経~供養やお墓の管理を継続してくれます。

ちなみに、お寺であるからと言って必ずしも墓地があって、遺骨を納骨できるわけではありません。もちろん、墓地が併設されたお寺もたくさんあります。ただ、遺骨を埋蔵(まいぞう)するために自治体から許可を受けた墓地は、宗教法人として認められたお寺とは別格になるので、混同しないように考えます。

永代供養墓についての詳細はこちら

方法2:位牌(仏像)の永代供養

墓地を持たない寺院では、位牌などを永代供養の対象として預けることができます。位牌以外にも、寺院によっては仏像や遺影・遺品などもその対象として預けることが可能です。

【位牌】

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寺院に位牌などを永代供養の対象として預けた場合も、永代供養墓と同様に、定期的に読経~供養してもらえます。その後、一定期間(33回忌または50回忌)を経て、位牌はお焚きあげされる場合が多いようです。

したがって、この場合は、必ずしも「未来永劫に」と言う意味ではありませんので、確認が必要です。

方法3:対象物なし(生前名や戒名)の永代供養

そして実は、供養の対象物を何も持たなくても、生前名や戒名だけでも永代供養を受け付けてもらえる寺院もあります。

こうした場合、生前名や戒名をお伝えすれば、永代供養を申し込むことができます。お坊さんが生前名や戒名を読経で読み上げて、定期的に供養してもらえるのです。

【生前名や戒名が記録された過去帳】

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このように、お墓以外で永代供養を依頼する場合は、各寺院によってその永代供養のやり方や料金(お布施)がまちまちです。また、年間の管理費と称するお布施などが発生する場合もありますので、事前によく確認をしておくことが大切です。

今回は、永代供養の対象物別3つの方法について説明しました。これらを組み合わせている人もいます。お墓は故郷で、位牌は近くの寺院で、というパターンです。いろいろな事情が人それぞれありますが、いずれにしても、あとで後悔しないよう選択してください。

また、のちのちトラブルが起きないよう、まずは自分の希望や意志を明確にした上で、家族や親族と充分な話し合いをして、みなさん了承の上で進めることが大切です。

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