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納骨はいつすればいいか?:四十九日が重要な理由

葬儀が終わった後、火葬場から故人の遺骨を骨壷に入れて自宅などへ一旦持ち帰るのが一般的となっています。すでに先祖代々のお墓がある人は、後日そのお墓へ納骨をします。また、お墓がない人は何らかの方法で納骨または、法律に触れないような方法で遺骨の行き先を決めなければなりません。

【骨壷の例↓】

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どのような方法を取るにせよ、納骨の時期は一体いつがよいのでしょうか?実は納骨の期限が法律で決められているわけではありません。ただ、仏教的な観点から見た場合、最適といわれる納骨時期というものがあります。

今回は、納骨の方法なども含め、その時期について解説して行きます。

1:納骨は必ずしないといけないのか?

1-1:納骨に関する法律とは?

日本には、納骨に関連する法律に、「墓地、埋葬等に関する法律」というものがあります。この法律では、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域にこれを行なってはならない」とあります。

つまり、「埋葬=屍の土葬」や、「焼骨の埋蔵=お骨の納骨」は、墓地以外でやってはいけませんということです。

現在の日本では土葬をすることはまずないので、現実には、親族がなくなった場合は火葬するというのが一般常識になっています。火葬をすると当然、焼骨が残ります。この焼骨つまり遺骨を納骨する場合に、「勝手にその辺の土地に埋めたらダメですよ」という法律が定められているのです。

つまり、「遺骨は墓地以外のところに埋めたら法律違反です。ただし、期限の定めはありません。」ということになります。

1-2:墓地とは?

では、「墓地以外のところ」の「墓地」とはなんでしょうか? 法律上、墓地とは「墓地、埋葬等に関する法律」で認められ許可を受けた場所になります。

具体的には、自治体が管理運営をしている「公営墓地」、寺院境内やそこに隣接する「寺院墓地」、石材店などが運営主体の「民間墓地」になります。

【墓地・霊園の例↓】

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また、田舎の方には、山野の一角や集落の中に、小さな墓地を見かけることがよくあります。これは「墓地、埋葬等に関する法律」が制定される以前(1948年以前)に作られたもので、「みなし墓地」と呼ばれるお墓です。

このような決められた墓地以外の、たとえば自宅の庭などは、墓地として許可を受ける条件を満たせません。そのため、たとえ自分の土地であっても、遺骨を埋めると法律違反になります。

1-3:納骨は必ずしないといけないのか?

このように、遺骨は、法律で許可を受けた墓地以外のところに埋蔵することができません。では、お墓を持たない人やお墓を建てる余裕のない人は、即刻違反に問われるかといえばそんなことはありません。個別にお墓を建てない・持たない人でも、遺骨を適正に納骨したり、法律違反にならないよう仕舞いしたりするにはいろいろな方法があります。

たとえば、

・遺骨を自宅で保管する
・合同墓(合祀墓)に埋葬する
・納骨堂に入れる
・散骨する(海洋散骨)
・樹木葬をする
・遺骨を火葬場で引き取ってもらう

などです。

【遺骨(骨壷)を自宅の仏壇で保管している例↓】

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いずれの方法を取るにせよ、最終的に納骨を行う場合は、仏教的な観点から適正な時期というものが慣習としてあります。

2:納骨はいつすればいいか?

2-1:納骨は四十九日を終えてから行なう

現代の葬儀の流れは、告別式を終えたら親族一同はそのまま火葬場へ向かい、遺体は火葬されるのが通例となっています。そして、火葬が終わると親族は焼骨(遺骨)を骨壷に収めます。これは、骨拾い・骨上げなどと呼ばれます。

遺骨が納められた骨壷は、喪主が一旦自宅へ持ち帰り、後日墓地などへ納骨されます。納骨は、四十九日の法要を終えてから行われるのが一般的になっています。

四十九日とは、故人が亡くなった日を1日目として49日目の事をいいます。四十九日には、親族・知人が集まり、お坊さんに依頼して読経などの死者供養の法要を行ないます。法要の後、皆で会食をすることが通例です。現実的にはこの法要は、ちょうど49日目ではなくその日に近い土日など親族が集まりやすい日に行われます。

この四十九日の法要を終えて、そのまままたは後日お墓の前であらためて親族一同が集まり、お坊さんに依頼して「納骨式」を行ない、遺骨をお墓に納めます。

2-1:なぜ四十九日なのか?

ではなぜ四十九日が終わってから納骨をするのでしょうか?実は、四十九日が重要視されるのは、仏教の中陰説(ちゅういんせつ)というものがルーツと考えられています。

中陰とは、死の瞬間から次の生を得て、転生するまでの宙ぶらりんの状態をいいます。死者の霊魂が新しい転生先が決まらず、この世をさまよっている最長期間が49日という説が日本では広まったのです。

亡くなった日を起点に7日目を初七日(しょなのか)、14日目を二七日(ふたなのか)、21日目を三七日(みなのか)、その後7日ごとに続き、七七日(なななのか)が四十九日になります。

これは死者に対し亡くなってから7日ごとに、生きている間に行なった功罪についての判定があり、この間に供養・法要をすることでその罪を軽くするという考え方があるからです。

【7日ごとに供養・法要をする】

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そして、この中陰期間が終わる49日目を「満中陰(まんちゅういん)」と呼びます。一般的には、この四十九日までを忌中(きちゅう)または喪中(もちゅう)といい、死者の出た家の親族が忌み慎む期間とされています。

死者の霊魂が新しい転生先が決まらず、この世をさまよっていた49日目の満中陰が終わって初めて、死者はホントにあの世へ行ったと理解されるのです。その間まだ生き返ってくることを期待していたがゆえに、遺骨を埋めてしまうことができなかったのでしょう。

2-2:現実的にはいつ納骨したらよいか?

もともと仏教における法要はこの49日間、7日ごとに追善(ついぜん)供養をするだけでした。現在では、一般に初七日と四十九日に法要が行われています。そして、本来はこの四十九日で法要は終わりでした。ただ、日本では儒教の教えが影響しその後の百か日や年忌法要、定期法要が行われるようになったといわれています。

納骨が四十九日の後に行われるようになったのは、火葬が普及してからといわれています。それまでの土葬と違い、焼骨はいつまで保管していても腐敗しないからです。

【納骨の時期は火葬の普及が影響↓】

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火葬が広まったのは、明治なかば以降この100年くらいのことです。特に火葬率が急激に上昇したのは昭和の戦後です。四十九日が終わってから納骨するという慣習もこのあたりから広く定着したようです。

したがって、一般には納骨は四十九日を終えてからするのが通例ですが、近年ではあまりこだわる人も多くないようです。たとえば百か日の法要の時に行う家庭もあります。また。お墓を将来的に建てるまで数年間、自分で保管する人もいます。要するに納骨時期を決めていないのです。

さまざまな納骨方法が選択できる現在です。納骨の日も、慣例にとらわれずあなたやあなたの家族が置かれた環境や条件に合わせ、最も都合のよい日を選ぶのも一つの考え方ではないでしょうか?

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