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お墓を建てずに納骨や遺骨の仕舞いをする7つの方法

日本では、超高齢化により多死社会が訪れています。それに伴い、火葬場やお墓の不足が現実化してきました。当然、両親や親族が亡くなれば、その遺骨をどうするかを、残された者は決めなくてはなりません。

先祖代々のお墓がある人は、故人の遺骨を埋葬する場所に困ることはありません。ただ、

・もともとお墓を持っていない
・そもそもお墓を建てるつもりがない
・お墓を建てたいが経済的理由などで建てられない

という人は、何らかの方法で遺骨の処理をするしかありません。

しかし、お墓を建てるにはそれなりの費用がかかります。墓地永代使用料・墓石代・工事費・管理料などを合わせて、全国平均で約200万円というのが相場です。家族が亡くなったからといって、パッと決めてすぐに買えるほど安価なものではありません。

【お墓を建てるにはお金がかかる↓】

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ところが、日本の法律では、遺骨は「墓地以外の場所に埋葬してはならない」と、決められています。では、墓地を持っていない人や、墓地を建てない人はどうすればいいのでしょうか?

ただ、あまり心配する必要はありません。必ずしも墓地を建てる必要はないからです。今回は、「お墓を建てずに納骨や遺骨の仕舞いをする7つの方法」について説明します。

1:お墓を建てないという選択

1-1:遺骨埋葬の法律とは?

日本の法律に、「墓地、埋葬等に関する法律」というものがあります。この法律には、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行なってはならない」とあります。

ここでいう「埋葬」とは、死体を墓に埋めること、つまり土葬のことです。また、「焼骨の埋蔵」とは、火葬場で焼いたあとの遺骨を墓に埋めることを指します。現在の日本では土葬をすることはまずありません。

なぜなら、ほとんどの自治体では土葬は禁止されています。衛生上の問題が大きな理由です。したがって、現実的には、親族がなくなった場合は火葬するというのが一般常識になっています。火葬をすると当然、焼骨が残ります。

1-2:自宅の庭に遺骨を埋められるか?

この残った焼骨に対し、「火葬後の遺骨は墓地に埋めなさい。墓地以外のところに埋めたら法律違反ですよ」という法律が適用されるのです。では、「墓地以外のところ」でいう墓地とはなんでしょうか? 墓地とは、「墓地、埋葬等に関する法律」で認められ許可を受けた場所になります。

具体的に、墓地とは大きく分けて、

・自治体が管理運営をしている「公営墓地」
・寺院境内やそこに隣接する「寺院墓地」
・石材店などが運営主体の「民間墓地」

となります。

【墓地・霊園にはいろいろなタイプがある↓】

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また、田舎の方には、山野の一角や集落の中に、小さな墓地を見かけることがあります。これは「墓地、埋葬等に関する法律」が制定される以前(1948年以前)に作られたもので、「みなし墓地」と呼ばれるお墓です。

このような決められた墓地以外の、たとえば自宅の庭などは、墓地として許可を受ける条件を満たせません。そのため、たとえ自分の土地であっても、遺骨を埋めると法律違反になるのです。

このように、遺骨は、法律で許可を受けた墓地以外のところに埋蔵することができません。では、墓地・お墓を持たない人は、即刻違反に問われるかといえばそんなことはありません。お墓を建てない・持たない人でも、遺骨を適正に処理するには、以下の7つの方法があります。

2:お墓を建てずに遺骨の仕舞いをする7つの方法

お墓を建てずに遺骨の仕舞い整理や処理・処分をするには、大きく以下の7つの方法があります。

方法1:遺骨を自分で保管する
方法2:遺骨を合同墓に埋蔵する
方法3:お墓ではなく納骨堂に入れる方法
方法4:仲間と一緒に共同墓に埋蔵する
方法5:散骨する
方法6:樹木葬をする
方法7:火葬場で遺骨を引き取らない

それぞれを見て行きましょう。

方法1:遺骨を自分で保管する

1つ目の方法は、遺骨を自分で保管する方法です。墓地以外のところに「埋蔵」すれば違反ですが、逆に「保管」つまり、埋蔵そのものをしなければ違反にはなりません。埋蔵しないもっとも簡単な方法が、自分で保管するパターンなのです。

遺骨を骨壷に入れたまま自分で保管している人は、全国に100万人とも200万人ともいわれています。よく仏壇の中に、骨壷を置いてあるのを見かけることがあります。法律では、遺骨を墓地に埋蔵しなくてはいけない期限が、特に定められているわけではありません。

【骨壷のまま遺骨を自分で保管してもオッケー↓】

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つまり、墓地以外のところに埋めない限り、期限なくいつまでも骨壷に入れたまま持ち続けても、法律違反にはならないのです。お墓がない人、お墓を建てない人や、お墓を建てる余裕のない人が、自宅や仏壇の中に骨壷を保管しているケースは、以外と多いのです。

また最近では、「手元供養」というスタイルの保管方法もあります。遺骨を納める容器(ペンダントなど)や、遺骨を加工したものを「手元供養品」や「自宅供養品」として、保管しておく方法です。

【手元供養ペンダント(中に遺骨や遺灰が納められている)の例↓】

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▶自宅保管のメリット・デメリット

遺骨の自宅保管のメリットは、当面費用がかからないことです。逆にデメリットは、いつかは納骨等の何らかの処理をしなければならないことです。自分でできない場合や、自分が亡くなった場合は、残された誰かがしなければなりません。残されたものに迷惑がかかることになります。

方法2:遺骨を合同墓に埋蔵する

2つ目の方法は、合同墓の利用です。自分でお墓を個別に建てなくても、遺骨を埋蔵できる方法です。いわゆる「永代供養墓」と呼ばれるものです。

「永代供養墓」とは、継承するものがいなくても、代わりに管理者が永続的に管理や供養をしてくれる墓の形態です。この「永代供養墓」には大きく以下の3つのタイプがあります。

1、他人の遺骨と一緒に納める「合同墓」「合祀墓(ごうしぼ)」
2、納骨堂
3、一般のお墓と同じ個別墓

このうち、1の「合同墓」「合祀墓(ごうしぼ)」タイプを利用すれば、自分で個別に墓を立てる必要がありません。一般のお墓が一戸建てなら、「合同墓」「合祀墓(ごうしぼ)」は共同生活をしている、会社や学校の寮のようなイメージです。

【合同墓・合祀墓の例↓】

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最近では、遺骨をゆうパックで送る「送骨」によって、合同墓に納骨したあと永代供養をしてもらえる霊園もあります。

▶合同墓のメリット・デメリット

合同墓のメリットは、経済的負担が小さいことです。個人的にお墓を建てる必要がないので、費用は数万円~数十万円程度です。「送骨納骨」による永代供養なら、3万円程度で済む霊園もあります。また、雑草処理などの墓廻りのメンテナンスが不要です。

デメリットは、他人と一緒に埋蔵されているので、お参り自体はできますが、個別の墓にお参りができないことです。また、管理料などが必要なところもあり、確認が必要です。

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方法3:お墓ではなく納骨堂に入れる方法

3つ目は、納骨堂に納める方法です。これは法律上、「埋蔵」ではなく、「収蔵」といいます。つまり、遺骨を墓に「埋蔵」せず、納骨堂に「収蔵」するのです。ひらたくいうなら「預かり保管」の一種になります。

納骨堂は、先に述べた「永代供養墓」の2番目のタイプになります。納骨堂とは、遺骨を預かって安置する施設です。もともとは、お墓を建てるまでの遺骨の一時預かり施設でしたが、現在では、おもに都市部における代替墓の役割を果しています。一時施設ではなく、恒久施設の位置づけです。

一般のお墓が一戸建てなら、納骨堂はマンションのようなイメージです。遺骨の納め方などによって、大きく5タイプに別れます。ロッカー式、棚式、仏壇式、墓石式、自動搬送式などです。

【納骨堂はマンションのようなイメージ↓】

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▶納骨堂のメリット・デメリット

納骨堂のメリットは、墓石を購入するよりも安く、承継者なしでも購入できることです。また、先の合同墓と同じく、雑草処理などのメンテナンスが不要です。さらに、最終的には、遺骨を取り出し合葬してもらえます。合理的なデメリットはあまりないですが、あえて挙げるなら、お墓参りの風情がないところかもしれません。

方法4:仲間と一緒に共同墓に埋蔵する

4つ目は、共同墓に納める方法です。「合同墓」ではなく「共同墓」です。これは、生前から家族や親族などの地縁や血縁を超えたつながりで、お墓に対する考え方が同じ仲間同士が、一緒に入るお墓のことです。

一般のお墓が一戸建てなら、共同墓は最近でいうならシェアハウスといったところです。NPO法人などが会員を募り、家族に代わりこのNPO法人が共同で墓を建て、遺骨を守っていくというシステムになっています。

企業、団体、老人ホームなどの高齢者施設などが、この共同墓を保有している場合が多いです。会員や仲間が、生前からパーティーや旅行などを通じ親睦を深めていきます。そして、共同墓に入ったあとは、親族ではなく仲間がお参りをして見守っていくのです。

▶共同墓のメリット・デメリット

共同墓のメリットは、いわゆる「おひとりさま」向きだということです。配偶者やこどもなどの継承者のいない人が、生前から仲間作りができること、そしてその仲間と一緒にお墓に入れる安心感が最大のメリットです。

デメリットは、このNPO法人や企業、団体、老人ホームなどの高齢者施設などが解散してしまったあと、仲間で遺骨を見守るシステムが崩壊してしまうことです。お墓そのものがなくなることはないのですが、少しさみしい気がします。

方法5:散骨する

5つ目は、散骨をする方法です。海洋散骨などといって、遺骨を海に撒く方法です。ただし、遺骨をそのまま海に撒くと、刑法第190条「遺骨遺棄罪」に触れるという見方があります。法律違反とみなされると、3年以下の懲役に処されます。

ただ、法務省や厚生省の見解はこうです。「葬送の一環として節度を持って行われるのなら違反ではない」というもの。非常に曖昧でグレーです。一般的には、遺骨は粉々に砕き遺灰とし、散骨場所や自然環境・周囲の状況に配慮することが、節度と理解されています。

【海洋散骨は節度を持って行うのがマナー↓】

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多くの散骨専門業者が、「委託散骨」「合同散骨」「個人散骨」の3種類のメニューを揃えています。それでも、漁業者などとのトラブルも多く、自治体によっては「散骨禁止条例」を公布しているところもあります。

▶散骨のメリット・デメリット

散骨のメリットは、比較的費用が安いことです。だいたい5~30万円程度です。とはいえ、先に述べた送骨による合同墓への納骨の、最低3万円程度という料金に比べると、すごく安いとも一概にいえません。

一方デメリットは、遺骨がどこにあるのかわからないことです。命日やお盆にお参りに行く特定場所がないといって、後悔する人もいるということですので、慎重な判断が必要です。

方法6:樹木葬をする

6つ目は、樹木葬です。墓石の代わりに、草木・樹木を墓標とする墓地を樹木葬墓地といいます。さくら・ツバキなどが植えられた土の下の穴に遺骨を埋めていく納骨方法です。最終的には土に還っていく仕組みですが、骨壷をそのまま埋めるところもあります。

【樹木葬でよく見かける桜の木↓】

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「墓地、埋葬等に関する法律」で認められた墓地の中で、この樹木葬を行う場合は法律上問題ありません。ただ、散骨という形式で、許可を受けた墓地以外の場所で遺骨・遺灰を埋める場合は、法律的にはグレーとなります。いわゆる海洋散骨の陸地版です。

▶樹木葬のメリット・デメリット

樹木葬のメリットは、費用が4万円~15万円程度と手頃で、お参りする場所もあるので安心感があります。環境にやさしく自然に還るイメージがあるので、受け入れられやすいスタイルです。

デメリットは、許可を受けた墓地以外でも散骨樹木葬という受け入れ方式があるので、法的な確認が必要です。

方法7:火葬場で遺骨を引き取らない

7つ目は、そもそも火葬場で遺骨を引き取らないという方法です。原則的には、遺骨は親族が引き取ることになっています。ただ、これを拒否した場合、火葬場が必ず認めてくれて、代わりに遺骨の処理をしてくれるかどうかは、火葬場によって対応が変わります。

【原則、火葬場は遺骨を引き取ってくれない↓】

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また、地域によっても事情も違います。たとえば東日本では、「全骨収骨(ぜんこつしゅうこつ)」といって、遺骨はすべて持ち帰る慣習があります。一方、西日本では、「部分収骨」で、全焼骨の2~3割程度しか親族は持ち帰らず、残りは火葬場で処分されることになります。

もっとも火葬場自体に、遺骨の埋葬場所があるわけではありません。法律で許可を受けた提携墓地に持ち込まれ埋葬されています。ただ、これにも限界があるので、火葬場としてはできるだけ親族に遺骨を持ち帰ってもらいたいのが本音です。

火葬場にすべての遺骨を引き取ってもらえるかどうかは、各火葬場に直接確認してください。

▶遺骨を引き取らないメリット・デメリット

火葬場で遺骨を引き取らないメリットは、費用がかからないことです。一方、デメリットは、遺骨がまったく手元にも残らず、お参りする場所もないということです。親族以外の第三者ですと、このような方法をとる場合があります。

最後に

今回は、「お墓を建てずに納骨や遺骨の仕舞いをする7つの方法」について説明しました。どのような方法を選択するにせよ、のちのちトラブルが起きないよう、自分の意志を明確にした上で、家族や親族と充分な話し合いをして、みなさん了承の上で進めることが大切です。

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