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仏壇の代わりに厨子(ずし)を利用した位牌や仏像の簡易なまつり方・供養方法

仏壇を置く部屋のスペースがなかったり、仏壇を購入する経済的余裕がなかったりする人が多くなってきています。それでも、位牌や仏像だけはきちんと作って、故人やご先祖様を供養したいと希望する人もたくさんいます。

そうした場合、位牌や仏像はどこへ置いて供養すればいいのか困ってしまいます。本来の安置場所である仏壇がないのですから、その辺にぽつんと置いておくのも心苦しいものです。

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ただ、心配することはありません。仏壇の代わりに「厨子(ずし)」というミニチュア仏壇と呼べるものがあります。

今回は、「厨子とは?」や「仏壇の代わりに厨子(ずし)を利用した位牌や仏像の簡易なまつり方・供養方法」などについて解説します。

厨子(ずし)とは何か?

そもそも仏壇とは?

そもそもなぜ家に仏壇があるのでしょうか?実は仏壇は本来お寺の代替物です。仏壇を持っていることは、すなわち家の中に小さな自分専用のお寺があるということになります。

頻繁に寺院に参ることができない代わりに、家の中に寺院代わりの仏壇を置いて、日々ご先祖様を供養するためのものです。この仏壇が各家庭にあるという習慣は、江戸時代の徳川幕府の強制檀家制度によって、一気に民衆に広まりました。

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したがって、お寺に仏像が置いてあるのと同じように、仏壇は本来仏像を安置するところです。ただ現代では、仏壇を持つ多くの家庭では仏壇の主役は位牌になっています。つまり、位牌に名前が刻まれた故人・先祖を供養することが主目的になっているのが実情です。

もともとは、故人の遺骨の代わりに、位牌が死者の霊魂の依り代として、仏壇内に祀られるようになったのです。したがって、位牌や仏像にとって仏壇は、家であり住居であるといえます。

厨子とは?仏壇と厨子の関係

このような意味合いを持つ仏壇の代わりとして、そのミニチュア版とも言える「厨子(ずし)」というものがあります。厨子とは、正面に観音開きの扉がついた小さな仏壇のような箱型の入れ物です。

【厨子】

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そのサイズは、小さなものでは高さ10cmくらいから大きなものでは50cmくらいのものまでさまざまです。

仏像・位牌・教典などを中に安置する役割があります。したがって、厨子とは広義では仏壇の一種、狭義では仏具の一種になります。

【厨子に位牌を祀った状態】

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仏壇の代わりとして単独で厨子を利用したり、仏壇の中に厨子を置いて位牌や仏像の入れ物として利用したりする場合があります。

いずれにしても、家の中に仏壇を置くスペースがなかったり、仏壇を購入する経済的余裕がなかったりする場合に、厨子をその代わりとして利用することができます。

厨子(ずし)を用いた供養の仕方

初めに魂を入れる

初めて厨子に仏像や位牌を設置した際には、仏壇と同じように最初に魂入れ(たましいいれ)の供養をするのが一般的な仏教の作法です。魂入れは、お性根入れ(おしょうねいれ)や開眼供養(かいげんくよう)などとも呼ばれます。

正確には、厨子そのものというより厨子の中に安置した仏像や位牌に対してこの供養儀式は行われます。これにより、ご先祖様や故人の霊が厨子の中に宿ることになり、日々の供養対象となります。

この魂入れの供養儀式は、お坊さんに依頼することになります。

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お坊さんへの依頼の仕方

お坊さんに依頼する方法には以下の3つの方法があります。

1、檀家(だんか)の場合は、直接旦那寺(だんなじ)へ依頼する
2、インターネットの「僧侶手配・紹介サービス」を利用する
3、位牌や仏壇の供養整理専門業者に依頼し、お坊さんを手配・派遣してもらう

1番目の、あなたが寺院の檀家さんの場合は、その旦那寺(だんなじ)のお坊さんに直接依頼します。檀家さんでない場合でも、知人の紹介や近所の寺院を自ら探すなどして依頼できる場合もあります。(※檀家とはその寺院の登録会員のようなイメージで、その寺院を旦那寺といいます)

なお、このときお坊さんへお渡しする魂入れ供養のお布施相場は、1~5万円です。

また、お寺の檀家でない場合や、特に頼める知り合いのお坊さんもいない場合は、2番目のインターネットの僧侶手配サービスなどで探して依頼します。

さらに3番目の方法として、多くの位牌・仏壇の供養整理専門業者が、お坊さんの手配・派遣サービスも行っています。

2番目も3番目もお布施相場は、定額で3.5~4.5万円程度です。

以上3つの方法のいずれかによって、最初に厨子に魂入れの供養儀式を行ってもらいます。

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日々の供養の仕方

厨子の日々の供養は、仏壇とほとんど同じように行います。ただ、仏壇のように大掛かりではないため、最低限以下の仏具や消耗品を準備すると良いでしょう。

▶最低限準備しておきたい仏具

ろうそく立て
線香立て
香炉
花立て
おりん

▶揃えておきたい消耗品

ろうそく
線香
仏花(節目のときのみ)

なお仏壇がないので、このような厨子や仏具は専用の小テーブルの上においたり、タンスの上などに設置するとよいでしょう。

【ろうそく立て、線香立て】

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【香炉】

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【おりんとおりん布団のセット】

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まとめ

以上、「仏壇の代わりに厨子(ずし)を利用した位牌や仏像の簡易なまつり方・供養方法」について解説しました。

あなたやあなたの親族が、厳格な仏教の作法や伝統などを重視する場合は、もちろん仏壇を持つことがベストです。

ただ、あまりこだわりがない場合は、仏壇代わりに厨子を利用するという選択肢もあります。

いずれにしても、これら供養儀式の原点は「ご先祖様や故人に対する感謝の気持ち」です。この感謝の気持ちさえ忘れなければ、あまりルールにこだわりすぎなくても良いのではと思います。

最終的には、家族・親族間で意見の相違やトラブルが起こらないよう、十分話し合う必要があります。

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