仏壇や墓などをやむなく整理処分する人が急速に増えてきています。継承者がいなかったり、各種事情で面倒を見られなくなったりする、などが原因です。
ただ、そうした場合、「供養をしなければならないのはわかっているが、依頼できるお坊さんの見つけ方が具体的にわからない」という方も多いです。
なぜなら、檀家離れなどで、寺院やお坊さんとの付き合いもだんだん希薄になってきており、気軽に供養について、相談できるお坊さんの存在も少なくなってきているからです。
さらに、多くの方にとって、仏壇供養整理やお墓の改葬・墓仕舞いは初めての経験ですので、どうすればいいのかわからないのです。
ただ心配することはありません。仏壇供養処分や墓の改葬（リフォーム）・整理は、「どのような供養が必要か？」や、「お坊さんの探し方と依頼方法」さえ知っていれば、スムーズに進めることができます。
今回は、初めてでも失敗しない「仏壇や墓の整理処分をする時の、お坊さんの探し方」について解説します。
仏壇や墓を処分する時、必要な供養とは？
魂を入れるという概念
仏教のほとんどの宗派では、仏壇や墓などに最初に「魂やお性根を入れる」、または、仏壇や墓などから「魂やお性根を抜く」という考え方をします。
最初に仏壇を購入したり、墓を建てたりした時に行う儀式を、魂入れ（たましいいれ）・お性根入れ（おしょうねいれ）・開眼供養（かいげんくよう）と言います。
そして、仏壇や墓の整理処分をする時に行う儀式が、魂抜き（たましいぬき）・お性根抜き（おしょうねぬき）・閉眼供養（へいがんくよう）と呼ばれるものです。
私たちは、「仏壇や墓に、仏さまやご先祖様の魂が宿っている」と信じているからこそ、普段手を合わせています。これは、もともと仏壇を買ったときや墓を建てたとき（納骨時）などに、お坊さんにより魂入れを行ってもらっているからなのです。
したがって、仏様やご先祖様が宿られた状態のままで、仏壇や墓を、動かしたり処分したりすることは、仏教の考えではタブーとされているのです。
つまり、お坊さんにお経を上げてもらい、仏壇や墓に宿ったご先祖様の魂を抜いてもらい供養をする必要があるのです。
魂抜き・お性根抜きとは、仏壇の処分をしたり、墓仕舞い・改葬（リフォーム）をしたりする際の、仏教上の儀式のことをいいます。
【魂抜き・お性根抜き供養状況】
魂を抜くとどうなるか？
魂を抜くことによって、仏壇はただの入れ物に、墓ならただの石に戻ります。その後、動かしたり処分したりしてもよいという考え方になります。
ちなみに浄土真宗では、魂入れや魂抜きという概念がなく、代わりに入仏法要（にゅうぶつほうよう）・遷仏法要（せんぶつほうよう）という考え方があり、同じように読経の儀式が行われています。
要は、宗旨宗派が違っても、お坊さんにお経を上げてもらうことによって、仏壇や墓はただの入れ物になるのです。
ただ、そうした場合、「どのようにして魂抜きやお性根抜きを進めたらいいのか困っている」「どこのお坊さんに頼めばいいのかわからない」という方が多いです。
お坊さんの探し方
法要と檀家さん
実際の魂抜き・お性根抜きの「法要（ほうよう）」の進め方について解説します。法要とは、各種仏式行事（葬儀・四十九日や、お盆・〇〇回忌など）で、お坊さんに読経などを行ってもらう儀式のことです。
法要の一種である魂抜き・お性根抜きも、寺院・お坊さんに依頼します。あなたが、すでに寺院の檀家さんで、お坊さんとお付き合いがある場合には、その寺院のお坊さんに魂抜き・お性根抜きをお願いしてください。
檀家とは、その寺院の有料登録会員みたいなものです。一般的に、お坊さんは檀家さん以外に対して法要を行ないません。
ただ、最近は檀家離れが進むにつれ、寺院やお坊さんとの付き合いがない方も多くなっています。このように檀家さんでない場合、いきなり初めての寺院に、魂抜きやお性根抜きの法要をお願いしても断られる場合が多いです。いわゆる「一見さんお断り」というパターンです。
また、初めての寺院でも引き受けてもらえる場合もあります。ところが、「檀家にならなくてはいけない」などの条件があれば、今後のお坊さんとのおつきあいが煩わしい人にとって、しんどい話になります。
お坊さんの見つけ方
そうした際には、「お坊さん手配・紹介サイト」などを活用するか、「ご供養仕舞い専門業者」や「墓仕舞い業者（石材店）」などに依頼することで、一回ポッキリで魂抜き・お性根抜きをしてもらえるお坊さんを見つけることができます。
「お坊さん手配・紹介サイト」は、料金も明確ですので安心して利用できます。
また、「ご供養仕舞い専門業者」に依頼すれば、魂抜き・お性根抜きの手配から仏壇・位牌の最終処分まで、一式すべて行ってもらえるので、自分で動く必要がほとんどありません。
【専門業者による、仏壇の梱包搬出状況】
このように、魂抜き・お性根抜きの儀式は自分で行うことができないため、不安でわずらわしいと考えてしまいがちです。ただ、今回お伝えしたように魂抜き・お性根抜きの意味を理解し、お坊さんや専門業者への依頼も簡単にできることを知っていれば、不安なく進めることができます。
お坊さん手配サイト▶魂抜き供養なら。お布施一律3.5万円（大阪）
