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宅配便で送付する仏壇処分の方法:梱包方法やメリット・デメリット

小型仏壇梱包例2

はじめに:

お世話のできなくなった仏壇をやむを得ず整理・処分する場合、一般的にはまずお坊さんに魂抜き・お性根抜きの供養をしてもらいます。その後、最終的に仏壇本体を廃棄処分しますが、その方法として大きく以下の3通りのやり方があります。

1、供養後、自分で粗大ゴミに出す
2、専門業者に出張引き取りに来てもらう
3、専門業者に宅配便で送付する

それぞれにメリット・デメリットはありますが、今回は「供養じまいの専門業者に宅配便で送付する仏壇処分の方法」について解説します。
【仏壇を梱包している例↓】
小型仏壇梱包例1

1、仏壇を宅配便で送って処分する方法とは?

1-1、仏壇送付供養の概要

仏壇送付供養の専門業者に仏壇を宅配便で送付すると、お坊さんによる魂抜き・お性根抜き供養から仏壇の最終廃棄処分までまとめて行ってもらうことができます。仏壇内の仏像・掛け軸・位牌・遺影写真・過去帳・仏具1式なども同時に送付することができます。

もしこの一連の仏壇整理などいわゆる「供養じまい(R)」を自分で行うと、お坊さんの手配からお布施の準備、仏壇廃棄処分の段取りや作業まで一式を自らしなければならず結構な手間となります。

もちろん、専門業者に仏壇を出張引き取りに来てもらうこともできます。ただ、直接対面でのやり取りや引き取りの時間を合わせることがわずらわしいと感じる人もいます。そうした場合は、自分のタイミングで送付できる「仏壇送付供養」は使い勝手の良いサービスとして利用されています。

【位牌や遺影写真なども同時送付できる↓】
ご供養対象物1

1-2、仏壇送付供養のメリット・デメリット

仏壇送付供養のメリット・デメリットは、主に次のようになります。

▶仏壇送付供養のメリット
1、出張引き取りに比べ料金が安い
2、自分の都合の良いタイミングで依頼・送付できる
3、お坊さんの手配やお布施の準備が不要
4、送付後の魂抜き供養の状況が動画で確認できる
5、業者と非対面・非接触で行える
▶仏壇送付供養のデメリット
1、宅配便で送れる最大仏壇寸法に限度がある
2、梱包作業や梱包材(ダンボールなど)の準備が面倒
3、宅配便送付手続き・依頼が面倒
4、業者と直接顔を合わせないので不安
5、運搬中の事故が心配

などになります。

仏壇送付供養に比べ出張引き取りの場合、多少費用はかかりますが、梱包や発送の手間がいらないという意味では楽です。ただ、業者と日時を決めて待合わせたり、引き取り当日対面で対応したりというわずらわしさもあります。

あなたの生活パターンや環境、仏壇の大きさなどにより、より便利な方を選択するのが良いでしょう。
【梱包が面倒なのがデメリット↓】
中型仏壇梱包例2

2、宅配便で送付できるサイズ

一般的な宅配便で送付できる荷物一個口の寸法は以下の様になります。(梱包後の寸法)

宅配会社 3辺合計
サイズ
重量 適した
仏壇寸法
送料目安
(同一地域間)
ゆうパック
(郵便局)
 1.7m
以内
25kg
以内
高さ60cm
未満
2,000
~2,200円
佐川飛脚宅配便 1.6m
以内
30kg
以内
高さ60cm
未満
2,000
~2,200円
佐川飛脚ラージ
サイズ宅配便
1.7~2.6m
以内
50kg
以内
高さ100cm
未満
2,400
~6,000円
ヤマト宅急便 仏壇取り扱い
なし
他の運送業者 業者の規定による

高さが60cm未満の小さな仏壇であれば、梱包後の3辺合計寸法を考慮に入れても、通常の普通サイズの宅配便でほとんどの場合送付することができます。(仏壇高さ60cm×幅50cm×奥行40cm程度を想定)

【高さ60cm未満の小さな仏壇例↓】
高さ60cm未満の小さな仏壇例

また、高さが60cmを超えて100cm未満の小型仏壇であれば、通常の普通サイズの宅配便で送るのは難しいです。ただ、佐川急便のラージサイズ宅配便などであれば、3辺合計が2.6m以内までオッケーです。(仏壇高さ95cm×幅60cm×奥行50cm程度を想定)

【高さ60cm~100cmの小型仏壇例↓】
高さ60cm~100cmの小型仏壇例

同様に、全体の高さが140cm程度の中型仏壇であっても、ほとんどの場合上下2段に分かれますので、1段分の大きさが上記100cm未満の仏壇と同様になり、2個口で送ることができます。

【高さ140cm程度の中型仏壇例↓】
高さ140cm程度の中型仏壇例2

こうした中型サイズを超える大型仏壇の場合は、引っ越し便などを利用するか、仏壇処分の専門業者に直接引き取りに来てもらうのがよいでしょう。また、小さな仏壇であっても、そもそも梱包・発送作業が面倒な時は、仏壇出張引き取りサービスが便利です。

3、仏壇の梱包の仕方

3-1、仏壇内部の小物供養品の梱包方法

仏壇を送付供養に出すには梱包が必要です。すべての大きさの仏壇に共通しますが、まず、仏壇内の位牌や仏像など小物供養品は、白い布・紙などで包み、仏壇内部や引き出しに入れて固定しておきます。仏壇奥にかかっている掛け軸はそのままにしておけばオッケーです。

また、仏具類は同じく仏壇内部や引き出しなどにできるだけ固定して入れておきます。入りきらない場合は別途ダンボールに入れて仏壇とは別便で送付します。
【小物供養品(位牌)を包んでいるところ↓】
小物供養品を包んでいるところ1

【仏壇内に入れているところ↓】
仏壇内に入れているところ

【仏具を引き出しに入れているところ】
仏具を引き出しに入れているところ

【仏壇中央奥の掛け軸はそのままにしておく↓】
ご本尊(仏像・掛け軸)の例2

次に、寸法別に仏壇本体の梱包方法について説明します。

3-2、ミニ仏壇(高さ60cm未満)の梱包方法

高さ60cm未満のミニ仏壇は、ホームセンターなどで購入できるダンボール箱にそのまま入れることができます。隙間は新聞紙やパッキン材などで保護・固定をします。

高さ60cm程度の仏壇梱包に適したダンボールサイズは以下のタイプになります。 (寸法・呼称・名称はメーカーにより若干変わります)いずれも1枚300~700円程度で、ホームセンターなどで購入できます。

・宅配便160(特大)サイズ(目安内寸長さ600×幅400×深さ500mm【3辺合計154cm】)
・宅配便140(特大)サイズ(目安内寸長さ600×幅400×深さ350mm【3辺合計140cm】)

【宅配便160(特大)サイズのダンボール↓】
宅配便160(特大)サイズのダンボール

【段ボール組み立て↓】
段ボール組み立て

【仏壇をダンボールに入れる↓】
仏壇をダンボールに入れる

【隙間を固定↓】

【送り状(伝票)を貼り付け↓】
送り状(伝票)を貼り付け

3-3、小型仏壇(高さ60~100cm程度)の梱包方法

高さが60cmを超えて100cm未満の仏壇は、市販のダンボールには入りません。巻ダンボールなどで包みパッキン材(プチプチ)で保護梱包してください。

または、板ダンボールを切り貼りして梱包します。いずれも中身の仏壇が見えないように目隠し梱包をしてください。

【巻ダンボールで梱包↓】
中型仏壇梱包例2

【巻ダンボールで梱包完了↓】
巻ダンボールで梱包完了

【プチプチで巻く↓】
プチプチで巻く

【プチプチ梱包完了↓】
プチプチ梱包完了

3-4、中型仏壇(仏壇全高140cm以下で2段に分かれるもの)の梱包方法

2段に分かれる仏壇はそれぞれ1つずつ別々に梱包します。1個口の高さが1m以下くらいまでが梱包しやすいです。仏壇上下段それぞれの寸法により、ダンボールを組み合わせて梱包するかまたは、巻ダンボールで包みパッキン材(プチプチ)で保護梱包してください。

小型仏壇と同様、中身の仏壇が見えないように目隠し梱包をしてください。1個口の3辺合計寸法が2.6mを超えるものは宅配便で送付不可です。

【全高140cm以下の2段仏壇の例↓】
全高140cm以下の2段仏壇の例

【上下段を分ける↓】
上下段を分ける

【巻ダンボールで梱包↓】
巻ダンボールで梱包

【プチプチで巻いて梱包完了↓】
プチプチで巻いて梱包完了

4、仏壇梱包材の種類

4-1、ダンボール

各種梱包材はほとんどホームセンターなどで購入できます。定番の宅配ダンボール等の種類は下表のようになります。規格・名称・相場料金等は、メーカーにより若干違います。

名称 内寸:長×幅×深
寸法は目安(mm)
3辺計
(cm)
料金目安
(円)
適した仏壇
60
(小)
260×190×110 59 100~150 位牌、遺影、
過去帳など
80
(小)
350×250×150~250 79~89 200~300 位牌、遺影、
過去帳など
100
(中)
390×280×280 99 300~350 位牌、遺影、
過去帳など
120
(大)
450×350×300 114 300~500 高さ45cm
未満の仏壇
140
(特大)
600×400×350 140 300~600 高さ60cm
未満の仏壇
160
(特大)
600×400×500 154 300~700 高さ60cm
未満の仏壇

【各種ダンボール↓】
各種ダンボール

【各種ダンボール↓】
各種ダンボール2

4-2、その他の梱包材

市販のダンボール箱に入らない仏壇を梱包するための、巻(片)ダンボールやプチプチなどの梱包材は下表のようになります。

梱包材商品名 寸法 料金目安
(円)
適した仏壇
寸法(2段)
巻(片)ダンボール 幅1m×長さ10m 1,000
~1,500円
 高さ60
~140cm
プチプチ 幅1m×長さ10m 800~900円 同上
ガムテープ(布) 幅50mm 400~500円 すべての仏壇
ガムテープ(紙) 幅50mm 100~200円 同上
養生テープ 幅50mm 400~500円 同上

【巻(片)ダンボールの例↓】
巻(片)ダンボールの例

【プチプチの例↓】
プチプチの例

5、仏壇送付供養の費用相場

一般に仏壇送付供養の費用相場は、

仏壇本体:2~3万円(仏壇仏具1セット当たり)
位牌・遺影など小物:1,000~3,000円/点

程度です。仏壇の寸法により変化します。

これら以外に、運送費が荷物の大きさや運送距離により2,000円~6,000円以上かかります。全体の費用としては、出張引き取りに来てもらうより1~2万円程度安くなります。

6、仏壇を送付供養するときの注意点

仏壇送付供養を依頼するときの注意点は以下の5点です。

1、仏壇寸法
2、梱包の仕方
3、送り状の品名
4、供養の確認方法
5、供養証明書の有無

1つずつ見ていきましょう。

▶注意点1、仏壇寸法
宅配便で送付できる寸法には限りがあります。運送業者ごとに規格がありますが、一般の宅配便なら3辺合計1.6または1.7m以内(重量25または30kg以内)です。

また、ラージサイズ宅配便なら、3辺合計2.6m以内(重量50kg以内)です。事前に必ず仏壇の寸法を計測してこれらのサイズ以内に収まるかを確認しましょう。収まらないかまたは、梱包が面倒な場合は、仏壇処分専門業者に出張引き取りに来てもらう方法を選択することも考えます。
【送付できない場合は引き取りに来てもらう↓】
仏壇処分業者2

▶注意点2、梱包の仕方
どのような梱包方法をするにしても、中身が仏壇とわからないようにしておきましょう。宅配業者の中には、仏壇の取り扱いをしていないところもあります。

この理由は、仏壇は高級美術品とみなされ破損時のリスクが高いことと、運搬作業員の宗教上の問題などがあげられます。

したがって、ダンボール箱に入る場合は中身が見えないため特に問題ありません。一方、プチプチなどで梱包する場合は、事前に巻ダンボールや包装紙・板ダンボールなどで切り貼りして仏壇を目隠ししておくとオッケーです。
【中身が見えないように梱包↓】
巻ダンボールで梱包

▶注意点3、送り状の品名
上記の理由から、宅配便の送り状(伝票)の品名欄には「家具」「小型家具」「チェスト」などと記入します。形は仏壇であっても処分を前提としているので、単なる一般家具類として申請すればよいでしょう。
【送り状品名は「家具」「小型家具」「チェスト」など↓】
送り状品名は家具

▶注意点4、供養の確認方法
仏壇を引き取りに来てもらう場合は、スタッフと直接顔を合わせるため安心感があります。ただ、送付する場合は業者の顔が見えないので少し不安が残ります。

そのため、送付後に本当にきちんと仏壇の供養をしてもらっているかどうかを、あなた自身が確認する手段が必要です。供養じまいの専門業者では、供養の様子を動画で確認できるようにしているところもあります。

仏壇送付後に、こうした供養のチェック機能を備えた業者を選ぶことが大切です。
【供養動画の例↓】

▶注意点5、供養証明書の有無
仏壇や位牌を魂・お性根抜き供養処分したことを、後日親族などに知らせる必要がある人もいます。こうした場合、動画とは別に「ご供養証明書」を発行してもらえるかどうかを確認しておくことが必要です。

「ご供養証明書」は、いつ・どこで・どこの寺院のお坊さんに供養してもらったかを、紙の証明書として発行してもらうものです。動画を見れる環境にない場合は便利です。特に誰かに知らせる必要がない場合は不要です。
【供養証明書の例↓】
供養証明書例

7、まとめ

以上、今回は「宅配便で送付する仏壇処分の方法」について解説しました。仏壇送付供養は、非対面で自分のタイミングで進められる反面、梱包や送付手続きが面倒という一面もあります。

出張引き取りに来てもらえば楽ちんですが、業者との日程設定などがわずらわしい人もいます。どちらを選ぶかはあなたの置かれている状況にもよります。経済性・スピード・安心感など自分の選択基準をまず決めてから進めてください。

なお、仏壇を送付するにせよ引き取りに来てもらうにせよ、後日トラブルが発生しないよう、事前に親族・家族と充分話し合い・合意の上決定することをお勧めします。

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このような場合、「位牌・遺影・過去帳や仏壇の魂・お性根抜きから整理処分」までを、一式行なってくれる専門業者があります。相談は無料ですので、わからないこと・不安なことを気軽に聞いてみてください。

先祖代々のお位牌やお仏壇ですから、きちんとご供養整理をしたいものです。

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