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霊鑑(れいかん)・霊簿(れいぼ、りょうぼ)の処分方法とその供養の仕方

仏壇の面倒を見られなくなり整理をしていたら、「霊鑑(れいかん)」や「霊簿(れいぼ、りょうぼ)」と書かれた小さなノート状のものが出てきた。どうしたらよいか?という質問がよくあります。

「霊鑑」とは、伝統仏教で言うところのいわゆる「過去帳・過去帖(かこちょう)」と同じ役割を持つものです。

また「霊簿」とは過去帳のもとになった帳簿で、仏教以外の宗教でも使われている場合もあるようです。

今回は、「霊鑑・霊簿の供養処分の処分方法とその供養の仕方」について解説します。

【左から過去帳・霊鑑・霊簿の例↓】

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霊鑑・霊簿とは何か?

霊鑑や霊簿は、いわゆる過去帳の別名になります。宗旨・宗派などにより呼び方が違います。基本的な役割は、故人の戒名(法号・法名)・俗名(生前名)・死亡年月日・享年(死亡した年齢)などを記しておく帳簿になります。

【過去帳の例↓】

縮小済み処理済~P1090130

寺院にとっては、檀家の全記録が書かれたデータベースであり、在家にとっては家系図のもとになる記録簿のようなものになります。寺院にあるのが本証で、在家にあるのが写しというような関係です。

過去帳という呼び方は主に、伝統仏教の主流派(天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗)で多く使われています。

一方、霊鑑という呼び方は、霊友会などに代表される、成立時期が明治以降の比較的新しい新宗教で使用されているケースが多いようです。

【霊鑑の例↓】

縮小済み処理済~P1090132

また、霊簿という呼び方は伝統仏教の中でも時々見かける程度で、あまり頻繁に使用されている呼び方ではないイメージがあります。また霊簿は、神道などでも使われていたという記録が残っています。

【霊簿の例↓】

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霊鑑・霊簿の処分方法とその事前供養の仕方

霊鑑や霊簿の3つの処分方法

仏壇や位牌などを継承できず、面倒を見られなくなって整理・処分する際、この霊鑑や霊簿をどうしたものかと多くの人が悩みます。

その悩みは大きく以下の3つに分けられます。

1.ゴミとして捨てられない(バチが当たりそう)
2.お寺や本部に聞くのがわずらわしい(離檀や脱会を引き止められそう)
3.そのまま持っていても良いものかどうか?(将来なにか役に立つのか?)

これらは誰もが悩むところです。実際には、面倒を見られなくなった霊鑑や霊簿の処分やその供養の仕方には以下の3つの方法があります。

方法その1:寺院(旦那寺)・本部(支部)に返却する
方法その2:自分で保管しておく
方法その3:供養して焼却(お焚き上げ)する

一つずつ見ていきます。

方法その1:寺院(旦那寺)・本部(支部)に返却する

伝統仏教の檀家さんの場合は旦那寺である寺院に、また、新興宗教の場合は本部や支部に、霊鑑や霊簿を返却するのが一番王道で安心できる方法です。

面倒を見られなくなった旨を相談すれば引き取ってくれる場合が多いです。

【寺院・お坊さんに相談↓】

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ただ、このとき離檀つまり檀家をやめたり、新宗教を脱会したりという希望を同時に伝えた場合、強引に引き止められるという話をよく聞きます。

こうしたことがわずらわしく、トラブルを避けるために寺院や本部に相談したくないという人もたくさんいます。この場合は、以下の方法で霊鑑や霊簿などの過去帳類を供養処分します。

方法その2:自分で保管しておく

寺院や本部に返却も廃棄処分もせず、自分で持ち続けるという方法です。自分で保管しておくこと自体になんら問題はありません。

霊鑑や霊簿などの過去帳は、ご先祖さま・家系の記録帳ですから、持っておくとなにかのときに役に立つこともあるかもしれません。

【自分で保管↓】

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ただ一般的には、檀家の場合、寺院側の方でも同様の内容が記録された霊鑑や霊簿などの過去帳類が保管されています。

したがって、自分で保管する必要はない、あるいは自分で持っておきたくない場合は、次の処分方法があります。

方法その3:供養して焼却(お焚き上げ)する

寺院や本部に相談もせず、自分で保管もしない人は、霊鑑や霊簿などの過去帳類は供養して焼却(お焚き上げ)する方法があります。

供養の方法は、仏壇や位牌などと同じようにお坊さんによる魂・お性根抜きの閉眼供養があります。この供養を済ませれば、霊鑑や霊簿などの過去帳類はただのメモ帳・ノートになります。

【魂・お性根抜きの閉眼供養の様子】

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供養後、気にしない人はそのままゴミで捨てても法的には問題ありません。ただ、多くの人はそうした行為は宗教的・心情的に避けたい気持ちが強いので、お焚き上げ焼却処分がよいでしょう。

自分で庭などで焼いてもオッケーですし、寺院のお焚き上げ日に持ち込んでもよいでしょう。位牌・遺影などの供養処分の専門業者へ依頼すれば、霊鑑や霊簿などの魂・お性根抜きとお焚き上げ処分をやってもらえます。

記事中位牌リンクバナー

【焼却例↓】

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まとめ

以上、「霊鑑(れいかん)・霊簿(れいぼ、りょうぼ)の処分方法とその供養の仕方」について解説しました。

ご本尊(仏像)や位牌などに比べて、霊鑑・霊簿などの過去帳類については、宗教儀式的にはあまり神経質にならなくてもよいでしょう。

ただ、一旦処分してしまうと中の記録データも失われてしまいます。ご先祖様の大切な記録ですので、ノートに移し替えるか、デジカメなどで内容を撮影・保存しておくといざというとき安心です。

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