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過去帳の処分方法:仏壇の中にある過去帳(過去帖)の供養と処分の仕方

「仏壇を継承できずに、面倒を見ることができなくなった」などの理由で、仏壇の整理や供養処分をする人が増えてきています。その際、「仏壇の中にある過去帳は、どうすればよいのか?」と、多くの方から質問をいただきます。

「仏像や位牌は、きちんと供養すべきものだと思うが、過去帳は持ち続けるもの?処分してしまってもいいもの?」という基本的な疑問もあって、対処の仕方に迷います。

過去帳の中には、なにやらご先祖様の名前や命日が書かれてあって、粗末に扱うには誰でも少し抵抗があります。

【いろいろな過去帳の例↓】

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ただあまり神経質になる必要はありません。仏壇内にある過去帳の処分方法は、

1、供養する
2、お焚き上げをする

の2ステップが基本です。

今回は、この仏壇内の過去帳の処分方法について解説します。

記事中位牌リンクバナー

1:過去帳とはなにか?

1-1:過去帳の意味

「過去帳」とは、多くの場合仏壇の中に収められている小さなノート状のものです。「過去帖」と表記したり、「霊鑑(れいかん)」「霊簿(れいぼ)」と呼ぶ宗旨宗派もあります。

過去帳には、故人であるご先祖様の俗名(生前名)、戒名(亡くなった後につけられる名前)、没年日(死亡日)、亡くなった年齢などが書かれています。

家系図などよりもさらに詳しい内容が書かれている、先祖情報のメモファイルになります。家系図の元になる、データベースのようなイメージです。

【過去帳の中身の例①↓】

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【過去帳の中身の例②↓】

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1-2:過去帳の始まりと役割

もともと過去帳は、鎌倉時代に寺院で記録用として使用されていたようです。そして、江戸時代に入ると、徳川家康の政策によって檀家制度がスタートし、庶民に過去帳が普及するようになりました。

その徳川政権が作った檀家制度には、主に以下の2つの内容(命令)があります。

1、日本人は、必ず仏教のどこかの宗派に属さなければならない
2、先祖代々の宗派は変えてはいけない

つまり、「信仰・信教の自由の禁止」「改宗の禁止」の2本立ての制度です。キリシタン弾圧のため、無理やり国民全員が仏教徒にさせられてしまったわけです。

さらに、寺を幕府の組織の出先機関として利用したのです。それぞれの宗派に属する人々を、その菩提寺で一括管理させるためです。つまり、市役所の「戸籍や現住所管理の役割」を寺に持たせました。

その結果として、過去帳が一般家庭にも普及するようになりました。そして、その習慣や名残が、現在まで続いているのです。

2:過去帳処分に供養は必要か?

2-1:過去帳への記入はいつする?

このように、過去帳は先祖情報のデータベースになります。このデータベースである過去帳に情報を入力する、つまり過去帳に記入するタイミングですが、どの段階でするのでしょうか?

すでに先祖代々の過去帳がある場合は、ほとんどの宗派では、三十三回忌や五十回忌の節目の年に、位牌から過去帳へ情報を移し替えます。

【位牌から過去帳へ情報を移し替える↓】

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また、新たに過去帳を作成する場合は、四十九日の法要や納骨の際に、お坊さんにお願いする場合が多いです。ただし、浄土真宗の場合は、四十九日の法要が終わったときに、位牌を作成する代わりに過去帳に法名を記録する場合が多いようです。

ほとんどの宗派では、葬儀から四十九日までは白木の位牌を使用し、四十九日を境に白木の位牌から黒い本位牌に作り変えます。この際、位牌に魂を入れたり移し替えたりします。

【白木位牌(左)と本位牌(右)↓】

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しかし、浄土真宗では、魂を入れる・抜くという概念がなく、過去帳が位牌の代わりになる場合が多いです。(浄土真宗でも位牌を作る地域もあります)

2-2:過去帳の供養方法

したがって、もし過去帳が不要になって処分する場合は、次の二つの考え方ができます。

1、浄土真宗以外の宗派の場合

「過去帳は単なる記録帳なのだから、処分するにあたり特に供養は不要」という考え方と、「菩提寺の寺院名など記載されている過去帳などについては、供養が必要」という考え方の2通りあります。

ただ、やはりご先祖様の名前が書かれたものなので、「きちんと供養して気持ちの整理をつけておきたい」という人は、お坊さんに読経供養をお願いしたあと、処分するのがよいでしょう。

2、浄土真宗の場合

過去帳は位牌の代わりという考え方です。ただ、処分に当たり、魂を抜くという概念がないので、同じ意味合いを持つ「遷座供養(せんざくよう)」という読経供養をしていただき、処分します。

【魂・お性根抜き供養の例↓】

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2-3:過去帳の処分方法

供養が終わった過去帳は、単なるただの帳面やメモ帳ですから、そのまま廃棄しても法的には問題ありません。ただし、ご先祖様の情報が書かれており、日々仏壇の中で手を合わせていたものなので、心情的にはそのままゴミとしては廃棄しにくいものです。

そのため、多くの場合は「お焚き上げ」と言って、焼却処分をします。お焚きあげをすることによって、ご先祖様を天にかえす役割や意味合いがあります。こうすることにより、精神的に楽になることができます。

環境が許されるなら、自分で焼却炉などでお焚き上げをしてもよいでしょう。また、自分でできない場合は、「供養じまい専門業者」に、過去帳や位牌・遺影などの魂抜きご供養とお焚きあげ処分を依頼する方法もあります。一式依頼した場合の費用相場は、1冊5,000円~程度です。

全国送付対応の供養じまい専門業者はコチラ→https://reset-soul.com/ihai/

【過去帳のお焚き上げの例↓】

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なお、一旦お焚きあげをしてしまうと、過去帳の中のデータは再現できません。そのため、過去帳の内容をコピーしておくことをおすすめします。写真で撮影し、デジタル保存しておいてもよいでしょう。

また、親族と充分な話し合い・合意を経て、あとからトラブルが起きないよう、過去帳の供養処分を進めることが大切です。

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