両親が亡くなったり、老人ホームに入居したりなどがきっかけで、仏壇整理~処分をする人が大阪府内でも増えてきています。こうした面倒を見ることのできなくなった仏壇や位牌などの整理をすることを「供養じまい」と呼びます。ただ、どのように供養じまいをすればいいのかわからない人が多いのも現実です。
仏壇の整理~処分の仕方は、地域や宗派により多少の違いはありますが、一般に、
手順2、仏壇本体や位牌などを廃棄処分する
という流れで行います。
手順1の魂・お性根抜きはお坊さんに依頼したり、「お坊さん紹介・手配サービス」を利用したりします。手順2の仏壇の廃棄処分は、市区町村の粗大ごみ収集を利用するか、専門業者に依頼します。ゴミ収集の場合は各自治体窓口への確認が必要です。
今回は、「大阪で仏壇整理~処分をする方法と費用相場」について解説します。
手順1:魂・お性根抜きなどの供養をする
仏壇処分前に供養をする理由
仏壇処分の前には、魂・お性根抜きなどの供養をおこなうのが一般的です。
この理由は、仏教の多くの宗派では、初めて仏壇を家に入れたり、新しく仏壇を購入したりした際に、魂入れ(たましいいれ)・お性根入れ(おしょうねいれ)の供養儀式を行なっているからです。
この魂入れ・お性根入れの供養を「開眼供養(かいげんくよう)」といいます。浄土真宗は魂の概念はありませんが、同じような儀式を「入仏供養(にゅうぶつくよう)」と呼びます。
魂・お性根を入れる対象物は、宗派により違いはありますが、原則
・位牌
・遺影写真
・過去帳
などになります。
こうして初めに魂を入れる事により、仏様やご先祖様に対し日々の供養を行っていく準備を整えます。
【ご本尊様(仏像と掛け軸)の例↓】
【各種位牌の例↓】
魂を抜くという概念
このように最初に魂を入れるので、面倒を見られなくなって仏壇や位牌の整理~処分をする場合には、あらためて魂を抜くという儀式が必要になります。
これらの儀式は一般には、魂抜き・お性根抜きと言われるものです。宗派により呼び方は変わりますが、「閉眼供養(へいがんくよう)」と呼ばれることが多いです。浄土真宗では「遷座(せんざ)供養」などと呼ばれる儀式を行います。
これら魂抜き・お性根抜きの対象になるものも、魂・お性根入れと同じく、「ご本尊様(仏像や掛け軸)・位牌・遺影写真・過去帳」となります。
魂を抜く3つの方法
ところで、魂・お性根を抜くなどの供養方法には以下の3つの方法があります。
2、仏壇処分の専門業者に依頼する
3、供養じまい業者に送付~供養してもらう
簡単に、それぞれ3つの方法をひとつずつ見ていきます。
供養方法1:お坊さんに直接供養してもらう方法
供養方法1は、お坊さんに家まで来てもらい、直接仏壇の前でお経をあげていただきます。檀家(だんか)さんの場合は檀那寺(だんなでら)のお坊さんに、また檀家さんでない場合は僧侶紹介・手配サービスなどで探して依頼します。
一番安心できる方法ですが、準備や対応がわずらわしいことや、檀家さんの場合は、お布施をいくら渡したらいいかわからないというデメリットもあります。
なお、こうした供養でお坊さんにお渡しするお布施金額の相場は、1~5万円程度です。別途、お車料などが必要な場合もあります。また、僧侶紹介・手配サービスなどでは、全て込みで3.5~4.5万円程度が相場です。
そして、通常お坊さんは供養後に仏壇を持ち帰ってくれません。したがって、仏壇本体の廃棄処分は自らしなくてはなりません。
【お坊さんによる魂抜き供養の例↓】
供養方法2:仏壇処分の専門業者に依頼する方法
供養方法2の仏壇処分専門業者に依頼する方法は、「仏壇の回収~魂抜き供養~最終処分」までを一式行ってもらえます。
希望すれば、お坊さんの訪問手配もしてもらえます。また、お坊さんを家に呼びたくない場合も、仏壇引取り後に魂抜き供養と廃棄処分をした上で、供養証明書の発行などもしてもらえます。
もちろん、供養対象物である「ご本尊様(仏像や掛け軸)・位牌・遺影写真・過去帳」なども一緒に回収してお焚き上げ処分してもらえます。
あなたは何もしなくても良いので、一番楽な方法です。かかる費用は、仏壇の大きさなどにより、2.5~5万円程度です。
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【仏壇整理~処分専門業者への依頼例↓】
供養方法3:供養対象物を供養じまい業者に送付する方法
供養方法3は、仏壇の中の供養対象物である、「ご本尊様(仏像・掛け軸)、位牌、遺影写真、過去帳」などを供養じまい専門業者に送付して、魂・お性根抜き供養をしてもらう方法です。
供養後は、お焚き上げ(焼却処分)もしてもらえます。また、供養状況は動画などで確認でき、供養証明書の発行もしてもらえます。費用は、供養対象物1点あたり5,000円~程度です。
こうして、供養対象物を送付後、お坊さんによる魂・お性根抜き供養をしてもらえば、仏壇本体はただの入れ物になりますから、通常の家具等と同じ扱いで、あなた自身が自分で処分することが可能です。
供養を供養じまい専門業者に依頼し、仏壇本体の処分を自分でするという組み合わせになります。
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【位牌などの宅配便送付例↓】
手順2:仏壇本体や位牌などを廃棄処分する
仏壇本体は入れ物
以上のようにして、仏壇から魂・お性根を抜くことにより、仏壇を単なる入れ物にします。単なる入れ物ですから、あなたに心理抵抗がなければ、法的には一般の家具などと同じように廃棄処分してもよいことになります。
自治体のゴミ回収制度を利用したり、仏壇処分の専門業者に依頼します。また、遺品整理業者や片付け業者に依頼する場合は、「魂抜き供養は終わっています」と言って、供養証明書を提示すれば引き取ってくれる場合が多いです。
大阪で、仏壇本体を自治体のゴミ回収に出す方法
仏壇本体を自治体のゴミ回収に出すには、通常は「粗大ごみ」「大型ごみ」として、あなたが住んでいる各市町村のゴミ回収のルールに従います。仏壇の場合、ゴミ回収作業員の信仰の関係もあり、粗大ごみとして回収してくれない自治体もありますので、事前確認が必要です。一般に、仏壇などを粗大ごみとして回収してもらう場合の費用は市町村により、無料~数千円程度です。
なお、仏壇を粗大ごみとして出す場合には、仏壇内のものは取り出しておくのがルールです。以下は、大阪府の各自治体のホームページ一覧とリンク先ページです。多くの市町村ホームページでは、ゴミ回収に関するルールのページは、「くらし・生活>ごみ回収>家庭ごみ」という表示の箇所に載っています。
「仏壇を粗大ごみとして回収してもらえるか?」「回収時のルールは?」などについてあなたが住んでいる市町村役場に確認してください。
大阪府の各自治体のホームページ一覧⇒http://www.pref.osaka.lg.jp/koho/links/city.html
【役場へ確認↓】
仏壇の中身の処分方法はどうする?
魂抜き供養後に、仏壇本体を自治体のゴミ回収に出す際には、仏壇の中にある仏具や位牌・遺影写真などは取り出しておくのがルールです。ではそれらはどうすればいいのでしょうか?
いくら魂を抜いたからといって、先祖代々の位牌や、両親の遺影写真などをそのままポイッとゴミで捨ててしまうにはさすがに抵抗があるからです。
一般的な仏具(花立て、線香立て等)についてはゴミとして処分しても差し支えありません。ただ、位牌や遺影写真などは、宗教的な観点から「お焚き上げ」をするのが良いでしょう。以下に種類別のおすすめ処分方法を示します。
1、ゴミ回収に出してもよいもの(リサイクル可能なもの)
金属製の仏具:花立て、線香立て、香炉、ろうそく立て、おりん、飾り物など
2、ゴミ回収に出してもよいもの(リサイクルできないもの)
プラスチック製、陶器製、木製の仏具:仏飯器、茶器、おりん台、木魚など
消耗品:線香、ろうそく、香炉の灰など
3、お焚き上げ(焼却)しておきたいもの
仏像、掛け軸、位牌、遺影写真、過去帳、経本、卒塔婆、仏画など
【いろいろな仏具類↓】
自宅の庭などで焼却できる環境にある場合は、魂抜き後に自分でお焚き上げしても良いでしょう。自分でできない場合は、近くのお寺でお焚きあげをしてくれる場合もありますので確認してみましょう。
なお、供養じまい業者に依頼すれば、魂・お性根抜き供養からお焚き上げまで一式やってもらえます。
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【お焚き上げ焼却の例↓】
まとめ
以上、「大阪で仏壇整理~処分をする方法と費用相場」について解説しました。
伝統や格式を重んじる家では、仏壇供養については、お坊さんに来ていただくことが一番でしょう。ただ、あまり儀式にこだわりがない場合は、仏壇処分の専門業者に一式を依頼する方法もあります。
また、費用を安く済ませたい場合は、供養対象物だけを業者に送付して供養処分し、仏壇本体は大阪の各市区町村の回収に出せば経済的です。
宗教的な儀式や作法も大切ですが、やはり供養の基本は「ご先祖様への感謝」です。この感謝の気持ちを忘れずにさえいれば、あまりルールにこだわる必要のない時代になりつつあります。
いずれにしても、親族・家族とよく相談して、トラブルのないよう供養じまいを進めてください。
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