仏壇の上や周りに飾ってある遺影写真の面倒を見られなくなった場合、どのように仕舞い整理や処分をしたらよいかわからない人が多いです。また、遺品整理をしていたら遺影写真が押し入れから出てきたという話もよく聞きます。
近年では寺院の檀家さんではない家庭も多いのでお坊さんに直接聞くこともできず、誰に相談したらいいのかわからない人もたくさんいます。
【遺影写真の例↓】
今回は遺影写真を整理仕舞い~処分する代表的な3つの方法のうち、もっとも手軽かつ確実な「宅配便で遺影写真を送付供養する方法」について詳しく解説します。
1、遺影写真が持つ意味とは?
仏像や位牌と違って、遺影写真はもともと仏教の儀式作法とは関係のないものでした。遺影写真は写真技術が発明されカメラが普及し始めるとともに、葬儀というセレモニーを飾るものとして葬儀社が始めたものと言われています。
【葬儀の演出として始められた遺影写真↓】
したがって、気にならない人は普通のアルバムや写真と同じように自分で焼却したりゴミとして廃棄処分をしたりしても法的には問題ありません。ただ、現在では遺影写真も、位牌やご本尊仏像などと同じように、日々供養の対象として祀っていることがほとんどです。
そうした意味からも、遺影写真を仕舞い整理・処分する際にも、位牌などと同じように魂・お性根抜きをしてからお焚き上げ処分することが、ご先祖様に対して供養をし気持ちの整理をするにはよいとされています。
やはり、両親・祖父母やご先祖様の顔が写っているものですから、心情的にはきちんと供養をしてから処分するほうが誰しも気持ちの整理がつくからです。
このように遺影写真の整理仕舞いをする方法には大きく、
2、自分で仕舞いせず、供養とお焚き上げをどこかへ依頼する
という2つのパターンがあります。以下では、遺影写真の供養とお焚き上げを依頼する3つの方法の概要と、そのうち遺影写真を送付して供養処分してもらう方法の具体的なやり方を見ていきます。
【自分で焼却するのも一つの方法です↓】
2、遺影写真の供養処分3つの依頼先
遺影写真を整理仕舞いするには、魂抜き・お性根抜きの供養をしてからその後にお焚き上げ処分をするのが一般的な流れです。これらを実際に行うには、自分で焼却する以外に大きく次の3つの相談先や依頼先があります。
依頼先2:仏壇処分業者に仏壇と同時に引き取りしてもらう
依頼先3:供養じまい専門業者に宅配便で送付する
以上3つのやり方にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
依頼先1:寺院・お坊さんに直接お願いする
あなたが寺院の檀家さんであれば、直接その寺院つまり、檀那寺(だんなでら)や菩提寺(ぼだいじ)のお坊さんに相談すれば対応してもらえます。多くの寺院ではお布施さえ渡せば、供養を初め遺影写真の各種仕舞い方を提案してもらえます。
ただ、寺院側に渡すお布施金額で悩んだり、お坊さんとのお付き合いに気を使ったりするというデメリットもあります。それでも一番安心できる供養依頼先でしょう。
【お布施で悩む人も多い↓】
檀家をやめたい人・寺院と縁を切りたい人や、檀那寺のお坊さんに信頼感が持てない場合は、以下の依頼先2・3の専門業者に依頼する方法があります。
依頼先2:仏壇処分業者に仏壇と同時に引き取りしてもらう
多くの場合、仏壇と同時に遺影写真を整理仕舞い~処分する人がほとんどです。様々な理由で仏壇の処分をしなければならなくなった時、いっしょに遺影写真や位牌・過去帳などを供養処分する場合が多いのが現実です。
このように仏壇と同時に遺影写真も処分するのが一番合理的かもしれません。遺影写真だけを別途整理仕舞いする面倒を考えれば、仏壇処分業者に仏壇と同時に位牌も引き取りしてもらうことも選択肢のひとつです。
【仏壇処分業者に同時引き取りしてもらう↓】
ただ、仏壇は処分しても遺影写真だけは手元に置いておきたい人もいますので、そうした場合は、後日遺影写真だけを仕舞いする必要が出てきます。
依頼先3:供養じまい業者に宅配便で送付する
遺影写真だけを単独で供養整理する場合も多いです。もともと仏壇がない、仏壇は別途処分する、遺品整理をしていたら遺影写真だけが出てきた、というような場合です。
また、お付き合いのある寺院がなかったり、お坊さんから高額なお布施を請求されるのが不安であったり、という人も多いです。このような理由から上記1・2の依頼先に頼めない場合は、遺影写真を「供養じまい業者に宅配便で送付する」という選択肢があります。
【宅配便で送付する↓】
この方法は、遺影写真を送付することによって、魂・お性根抜き供養からお焚き上げ処分まで一式を行ってもらえるやり方です。供養料金は明確に決まっています。
・経済的である
・お布施金額で悩む必要がない
・お坊さんとのお付き合いが不要
・送付するだけなので手軽
などになります。
・本当に供養してもらえるか不安
・直接目の前でお坊さんに供養してもらえない
・遺影写真を送付することに抵抗がある
・宅配便の送付が面倒
などです。
ただ、供養状況は動画や写真また、供養証明書などで確認することができるので、どうしてもお坊さんに来て供養してほしい人以外にとっては便利です。
以下では、この遺影写真を「供養じまい業者に宅配便で送付して供養してもらう」方法について詳しく解説します。
3、遺影写真を宅配便送付する流れ
面倒を見られなくなった遺影写真を供養じまい業者に宅配便送付する流れは、次のようになります。
1:供養じまい業者に申し込む(メール・電話)
2:申込書を印刷・記入する(ホームページからダウンロード)
3:遺影写真を白い布か白い紙で包む(目隠し)
4:梱包する
5:宅配便送り状(伝票)に必要事項を記入する
6:送付する
7:業者から「受け取り&供養日のお知らせ」を受ける
8:供養日にお坊さんによる魂・お性根抜き供養が実施される
9:完了報告書・供養証明書が送付されてくる(希望者)
10:供養の様子を動画で確認する
流れを詳しく見ていきます。
流れ1:供養じまい業者に申し込む(メール・電話)
面倒を見られなくなった遺影写真を、送付して魂・お性根抜き供養とお焚き上げ処分をしてくれる「供養じまい専門業者」をネット検索などで探します。(「遺影写真 供養じまい」などで検索)
きちんと供養をしてくれることが確認できる専門業者を選んで申し込みます。一般的には、電話やホームページのメールフォームから依頼することができます。
流れ2:申込書を印刷・記入する
電話で申し込みをした場合、遺影写真を送付する際に宅配便に同封する申込書をホームページからダウンロード・プリントアウト(印刷)します。
印刷した申込書に必要事項(氏名・住所・電話番号・遺影写真の枚数など)を記入し、宅配便の中に同封します。ホームページのメールフォームから申込した場合は特に不要です。
【申込書の例↓】
3:遺影写真を白い布か白い紙などで目隠しをする
遺影写真送る際は、白い布や紙などで供養品を目隠しのため包みます。遺影写真の供養をする前ですから、魂が入ったまま移動することは好ましくないとされるため、こうした目隠しをします。
【遺影写真を白布で包んでいる例①↓】
【遺影写真を白布で包んでいる例②↓】
4:プチプチや段ボールなどで梱包する
送付するために遺影写真を梱包します。遺影写真の大きさや数量などにより、梱包する材料は適したものを選びます。また、額に入ったまま送るのか、額から出して写真のみを送るのかによって梱包の仕方も変わります。段ボール箱、プチプチ、一般封筒、レターパックなどどのようなものでもオッケーです。
【プチプチで梱包例↓】
【ダンボール箱で梱包例↓】
【封筒での写真のみ送付例↓】
【レターパックの例↓】
5:送り状(伝票)に必要事項を記入する
宅配便の送り状(伝票)に必要事項を記入します。宅配便の送り状(伝票)の品名欄には「写真」「額縁」「仏具」などと書きます。郵便局のゆうパックであればほとんどのものは送付できます。
【ゆうパック送り状の例】
6:送付する
遺影写真など小物類であれば何点かあってもせいぜいミカン箱程度のダンボール箱で対応できますから、直接宅配業者やコンビニなどの取り次ぎ店へ持ち込みできます。
【小さなダンボールは持ち込み↓】
7:業者から「供養日のお知らせ」を受ける
供養じまい専門業者では送付した宅配便を受け取ったら、「受け取り連絡」や「次回供養日のお知らせ」がメールや郵便で送ってもらえます。同時に供養日の供養状況を後日動画で視聴できるURLなども知らせてくれますので安心です。
【受け取り連絡書の例↓】
8:供養日に魂・お性根抜きが実施される
供養日に遺影写真の、お坊さんによる魂・お性根抜き供養(閉眼供養)が行われます。供養中の写真撮影は希望すればしてもらえます。また、動画撮影もされますので後日視聴することが可能です。魂・お性根抜き供養が終われば不定期に焼却が行われます。
【魂・お性根抜き供養の状況例↓】
9:完了報告書・供養証明書が送付されてくる
お坊さんによる魂・お性根抜き供養(閉眼供養)が行われた証明として、希望者には完了報告書・供養証明書が送付されてきます。供養日や供養品の種類・寺院名・お坊さん名などが明記され、親類などに証拠として見せることが可能です。
【供養証明書の例↓】
10:供養の様子を動画で確認する
供養中の全体を撮影した動画を見ることができます。遺影写真だけでなく、位牌や仏壇など他の供養品も同時に供養していますので、すべての供養品が動画に移るわけではありませんが、全他の供養状況は確認できます。供養後、1週間以内に編集アップされますので、無料で視聴できます。
【供養動画の例↓】
まとめ
以上、宅配便で送付する「遺影写真の供養じまい(魂抜き処分)」の方法について解説しました。あなたがどこかの寺院の檀家さんであれば、相談するお坊さんもいるのであまり悩むことはありません。
ただ、寺院やお坊さんとお付き合いがなかったり、遺影写真が手元に残っておりどうしたらいいかわからなかったりする場合などは、送付による供養は手軽で便利です。お布施金額に迷うことなくきちんと供養~整理ができることが最大のメリットです。また、檀家を離れたい人にも向いています。
最終的には、あなた自身が心の整理をつけたうえで、家族・親類の合意を得たうえで遺影写真の仕舞い方についてもっとも納得のいく方法を選択すればよいでしょう。
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