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葬儀・葬式の費用相場と内訳:葬儀スタイル別費用の金額相場

日本では、かつてより地域の互助精神に基づき行われていた大規模な葬儀・葬式(一般葬)が、徐々に減少しつつあります。一方、経済的で小規模な「家族葬」や、お通夜や告別式も行わない「直葬」という新しいスタイルで、葬儀・葬式を行う方も増えてきています。

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従来の宗教観や儀式スタイルにこだわらない、このようなお葬式が市民権を得てきています。そこで今回は、これらさまざまな「葬儀・葬式スタイル別の費用相場」について解説します。

葬儀・葬式にはどんなスタイルがあるか?

葬儀・葬式の種類

まずは、費用の前に、葬儀の種類について紹介します。費用の相場を知るとともに、自分にあったスタイルの葬儀・葬式を選ぶための基準になります。

葬儀・葬式の形態・スタイルを大まかに分けると、

・一般葬
・一日葬
・家族葬
・直葬(火葬式)

となります。ひとつずつ簡単に見ていきましょう。

一般葬

日本で一般に広く行われてきた葬式の形態です。お通夜から、本葬、火葬、精進落とし、その後初七日法要などを盛大に行うものです。

かつては、故人のご実家で行われることも多かったですが、近年では斎場を借りて行うことが一般的になってきました。

こうした一般葬を行う場合は、檀家さんであれば旦那寺(その家が代々お世話になっているお寺)のお坊さんにお経を上げてもらうのが通常です。そのため、宗派によって式の内容も変わりますので、かかる費用も違ってきます。

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通常、一般葬では、祭壇も盛大に飾られ参列者も多いのが特徴です。その分費用も大きくなります。

一日葬

一般葬の簡易版で、お通夜を行なわず、告別式だけを行なうスタイルを一日葬といいます。一日葬のメリットは喪主や親族の肉体的、精神的疲労を軽減できることと、費用を安く抑えられる点です。とりたててお通夜を形式的に行う必要がないと思う人のための葬儀スタイルです。

家族葬

昨今の家族事情を反映したお葬式形態として、最近徐々に利用者を増やしているようです。家族葬の大きな特徴は、遺族もしくは、ごく近親者のみで行う点です。

参列者を少なくすることで、遺族の精神的負担を減らせ、その分、葬儀費用も一般葬よりはるかに安くすることが出来ます。

ただ、あらかじめ家族以外の方で参列を希望する方に、「家族のみで式を行います。また、香典などはご遠慮いたします」と言った内容をお知らせしておくことが必要です。

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原則、家族葬で式を行う場合は、そのような方々からのご香典を頂くのはご法度とされており、その分式費用を安くすると言うメリットがあります。

費用は安くしたいが、葬儀内容は一通りのことを行ないたい人向けです。

直葬(火葬式)

あまり聞き慣れた葬儀用語ではありませんが、葬儀を行う人のおおよそ20%の遺族が、この直葬を選ばれているようです。

直葬は、お通夜も告別式も行わず、直接火葬場へ向かうという内容の葬儀スタイルです。

火葬場で、お坊さんの読経儀式を行なうものを「火葬式」、読経を行わずそのまま火葬することを「直葬」といいます。簡素すぎて物足りなさを感じるかもしれませんが、一番費用の安い葬儀スタイルになります。

葬儀スタイル別の費用相場

以下に、葬儀スタイル別の費用相場を紹介します。

一般葬の費用相場

一般葬の費用相場はおよそ100~200万円で、全国平均相場は195万円です。この差の原因ですが、

1、宗派による違い
2、参列者数による違い
3、祭壇など仏具一式の違い

によるものです。特に1つ目の参列者による違いは葬式費用にダイレクトに比例します。

一般葬の具体的な費用内訳は

・葬儀本体、式次第費用 121万円
・飲食接待費用 30万円
・お坊さんへのお布施 47万円
・合計 195万円

と言う数値が公表されています。この数値はあくまでも全国平均値です。

参列者が多くなるほど、式後に出す精進落とし料理などの数が増えますし、会場も大きくしなければなりません。372d2f63bbd2fa0d0365fc935a4fc082_s

また、祭壇もそれなりに立派にすることから費用もかさみます。さらに、香典返しなどの内容により変化します。

参列者リストを作成して、どれくらいの規模のお葬式にするかなど、必ず葬儀社と打ち合わせしましょう。大きく予算が上回るようであれば、参列者の方を限定することも踏まえながら、葬式の規模を決めましょう。

そうすることで、一般葬であっても、ある程度費用が抑えることができ、本来お金をかけなくてはいけない必要な部分に回す事ができます。

一日葬の費用相場

一日葬の費用相場はおよそ40~180万円程度です。単純に、一般葬のお通夜費用を差し引いた金額となります。

家族葬の費用相場

家族葬の費用相場はおよそ50~100万円程度です。一般葬と同じく、この金額にはお葬式に関わるすべての内容が盛り込まれています。司会の方の費用、火葬費用、その他手続き、精進落としなどほとんどの費用がプラン内に収まっています。

一般葬との費用の違いは、参列者が少ないことと、それによる豪華な祭壇や精進料理代などが抑えられることです。

家族葬の費用相場の内訳は、

葬儀本体、式次第費用 30~50万円
飲食接待費用 10~20万円
お坊さんへのお布施 10~30万円
合計 50~100万円

となります。

直葬(火葬式)の費用相場

直葬は、もっとも簡易なプランでは最低13万円くらいから行えます。ただし、枕飾りやお位牌もありません。

火葬の際、お坊さんによる読経を行なう場合を火葬式といい、読経を行わずそのまま火葬する場合を直葬といいます。

現実的には白木の位牌や遺影写真、お経をあげてもらうお坊さんへのお布施代を含め、実質20~30万円程度は見ておきたいところです。

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費用相場のまとめ

葬儀スタイル別費用相場をまとめると下表のようになります。

葬儀スタイル 費用相場 儀式
一般葬 100~200万円 一式含む
一日葬 40~180万円 お通夜なし
家族葬 50~100万円 一式含む
直葬 20~30万円 火葬のみ

人気の葬儀社紹介サイトの費用比較

参考までに、インターネットで予約可能な、最近人気のある葬儀社紹介サイトの費用を下表にまとめました。(単位:万円)

一般葬 一日葬 家族葬 直葬
小さなお葬式 63.8 33.8 48.8 18.8
シンプルなお葬式 49.8 27.8 39.8 14.8
イオンのお葬式 69.3 34.3 49.3 19.3

含まれている内容が少しずつ違うので、一概に比較はできません。ただ、こういったサイトを上手く利用することで、一般葬でも100万円以下で行なうことが可能です。

この表の価格は、あくまでもオプションを付けずに行った場合です。祭壇を少し豪華にしようとか、棺を少し豪華にしようとするとその分費用も上がります。

本来は、時間的にも余裕がある時に事前に比較検討して業者を決めておくのがベストです。

まとめ

実は、日本の法律には「お葬式を必ず上げなくてはならない」とは定められていません。決められているのは以下の3点です。

1、役所に死亡届けを提出して、火葬埋葬許可証を発行してもらう
2、24時間以内に火葬してはならない
3、遺骨は、許可を受けた墓地以外に埋葬・収蔵してはならない

と明記されています。

この3条件を満たせば、直葬で火葬だけして、あとは遺骨を自宅で保管しておいても問題はありません。りっぱなお葬式もお墓も不要なのです。これだと、一般葬の10分の1以下の費用で済んでしまいます。

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特に最近では人とのつながりが軽薄になりつつあります。それは、働き方や家族形態の変化、経済的な理由、さまざまなものが要因です。

今後、高齢化社会が進むにつれ、お葬式のスタイルも大きく変化していく時代に突入したのではないでしょうか。

あなたも、自分自身や両親の葬儀について、過去の常識に左右されずに選択することが大切だと思います。急にそのときはやってきますので、備えあれば憂いなしです。

関連記事直葬とは?:直葬のメリットとデメリットについて

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