▶目次
【はじめに】仏壇処分にかかる3種類の費用とは?
1、魂・お性根抜き供養の費用
1-1、寺院に直接依頼する場合(檀家さん)
1-2、お坊さん手配サービスを利用する場合
1-3、仏壇処分の専門業者を利用する場合
2、位牌や仏具の処分費用
2-1、仏壇内部にあるものとは?
2-2、仏壇内部品の処分費用相場
3、仏壇本体の廃棄処分費用
3-1、自分で市町村の粗大ごみに出す場合
3-2、仏壇処分の専門業者に依頼する場合
4、仏壇処分の費用相場まとめ
【はじめに】仏壇処分にかかる3種類の費用とは?
仏壇を引き継ぐことができず手放さざるを得ない人が増えてきました。ただ、寺院やお坊さんとの関係もだんだんと希薄になっており、誰に相談すればいいのかわからない人も多いです。
こうしたニーズに応じて、仏壇処分を専門に行う業者も増加しています。ただ、仏壇処分はほとんどの人が初めての経験です。料金の相場がわからないので、お坊さんにお願いするにしても、専門業者に依頼するにしてもとても不安があるのが現実です。
【仏壇処分前の供養例↓】
一般に、仏壇処分をする流れは次の様になります。(詳細はコチラ⇒仏壇処分の3つの方法と進め方)
流れ2:仏壇の中身を整理する
流れ3:仏壇本体を廃棄処分する
この流れに応じて、それぞれの費用は大きく以下の3つに分けられます。
費用2:位牌・仏具品の廃棄処分費用
費用3:仏壇本体の廃棄処分費用
こうした費用のそれぞれの世間相場を把握しておけば、誰に依頼するにしても安心して仏壇処分を進めることができます。今回は、「仏壇処分の費用相場」について解説します。
初めに、費用1の魂・お性根抜き供養のお布施代についてみていきましょう。
1、魂・お性根抜き供養の費用
1-1、寺院に直接依頼する場合(檀家さん)
仏壇を処分するにあたり、まずは「魂・お性根を抜く」という供養儀式を、一般に行います。
この儀式を魂抜き(たましいぬき)や、お性根抜き(おしょうねぬき)、または閉眼供養(へいがんくよう)といいます。寺院・お坊さんにこの儀式は依頼します。ご先祖さまの魂・お性根を抜くことにより、仏壇は「単なる入れ物・箱」になります。
【魂抜き・お性根抜きご供養の例↓】
あなたが檀家(だんか)さんで、檀那(だんな)寺のお坊さんとお付き合いがある場合は、魂抜き・お性根抜き供養を直接お願いして下さい。檀家とは、ひらたく言えばその寺院の有料登録会員みたいなものです。
お布施などの寄付によって檀家は檀那時の運営をサポートします。したがって、原則、檀家さん以外の家には、檀那寺のお坊さんは法要を行いません。一見さんお断り、という寺院が多いです。
お坊さんに家に来ていただき、魂抜き・お性根抜きを行なってもらったあと、お布施(おふせ)を支払います。お布施とは、葬儀やお盆などさまざまな仏事の際に、お坊さんに渡す謝礼のことをいいます。
【お布施袋の例↓】
お布施は、本来寄付であり、供養に対する労働対価ではありません。したがって、定価が決められていたり、料金表があったりするわけではありません。そのため、実際はいくらでもよいのですが、大体の相場はあります。
魂抜き・お性根抜きのお布施の相場は、10,000~50,000円程度
です。この範囲でできる限りのお気持ちを示せばよいということになります。現実には、宗派による違いやお付き合いの度合い、地域差などによりお布施額にはかなりの幅があります。中には数十万円~100万円請求されたという話もよく聞きます。
実際に「いくらしたらいいか決められない」という人は、
お車料=5,000円
合計=35,000円
程度包めば、お坊さんも不機嫌になることは少ないでしょう。
もちろん、これは相場であって絶対ではありません。お布施には定価がないので、本来はあなたが自由に決めてよいものです。
【お布施袋を渡している例↓】
すぐ近所からおいでいただく場合は、お車料も不要でしょう。経済的余裕がないなら5千円でも1万円でも問題ありません。ただし、事前にお坊さんに相談して了解を得ておくことが賢明です。
お坊さんに聞く場合、「他のみなさんは、お布施をどれくらいされていますか?」とたずねることがおすすめです。このような聞き方をすれば、お坊さんも答えやすいですし、後でトラブルになることも少ないでしょう。原則は10,000~50,000円程度の範囲内がベースです。
では、次にお坊さんとお付き合いのない人向けの「お坊さん手配サービス」を利用した場合にかかる費用相場についてみていきます。
1-2、お坊さん手配サービスを利用する場合
どこの寺院の檀家さんでもなく、お坊さんとお付き合いのない人は、「お坊さん手配サービス」「僧侶紹介サービス」を利用することができます。このサービスは、檀家でなくても各種法要・供養を依頼することができます。
【僧侶手配サービス利用例↓】
こうしたサービスでは、お布施金額(魂抜き・お性根抜き費用)があらかじめ明示されており、いくら包んだらよいかを悩む必要がありません。
「お坊さん手配サービス」を利用した場合のお布施相場は、35,000円程度
です。
このサービスを利用するメリットは、
・後々のわずらわしい檀家関係が不要なこと
・お布施金額が一律で明確なこと
・寸志などの心づけが不要なこと
・檀家ではないので気を遣わずに済むこと
です。
一方デメリットは、
・供養の流れや段取りがわからない
・訪問後のキャンセルが効かない
などです。ただ、とりあえず形だけでも、目の前でのお坊さん供養を希望をする人には向いています。
大阪・東京の僧侶手配サービスはコチラ⇒https://reset-soul.com/useful/obousan/
また、魂・お性根抜き供養のお坊さん手配を、「仏壇処分専門業者」に依頼する次の方法もあります。
1-3、仏壇処分の専門業者を利用する場合
一般に、仏壇処分専門業者は、仏壇引き取り~魂抜き供養~処分という一式サービスを請け負ってくれます。ただ、魂・お性根抜き供養のお坊さん手配のみでも依頼することができます。
仏壇処分の専門業者によるお坊さん手配のお布施相場は、35,000円程度
です。
もし、仏壇引き取りと同時依頼するなら、お布施は20,000円程度
で済みます。
一般の「お坊さん手配サービス」との違いは、仏壇の引き取りや処分を同時に依頼できることがメリットです。また、手配してもらえるお坊さんは、業者が常に同行していて安心できることも大きなメリットです。
仏壇の引き取り~処分を同時依頼すれば、お布施代も割安になりますので、供養と処分をまとめて依頼したい場合は使い勝手が良いでしょう。
檀家さんが寺院に直接依頼:10,000~50,000円
お坊さん手配サービスを利用:35,000円
仏壇処分業者へ依頼:20,000~35,000円
では次に、位牌や仏具品など仏壇内部のもの廃棄処分費用についてみていきましょう。
2、位牌や仏具の処分費用
2-1、仏壇内部にあるものとは?
仏壇の中や仏壇周りには主に次のようなものがあります。(宗派により違いがあります)
・ご本尊様(仏像や掛け軸)
・位牌
・遺影写真
・過去帳
・仏具(線香立て、香炉、ろうそく立て、おりん、木魚、花立て、お経机など)
【ご本尊様(仏像や掛け軸)の例↓】
【位牌の例↓】
【遺影写真の例↓】
【過去帳の例↓】
【仏具の例↓】
仏壇本体を廃棄処分する前に、まずこうした仏壇内のものを整理する必要があります。以下の位牌などの費用相場は、永代供養ではなく廃棄処分やお焚き上げを前提としています。
2-2、仏壇内部品の処分費用相場
一般に、魂・お性根抜きが済んでいれば、こうした品々は法的にはゴミとして処分しても問題ありません。とはいえ、自分でゴミとして出すには抵抗のある人が圧倒的に多いのが現実です。
また、もともと仏壇はないが位牌や遺影写真だけを持っている場合もあります。そのため、これらのものは主に次のような処分方法があります。それぞれの費用相場も示します。
方法1:供養をしてもらったお坊さんに持って帰ってもらう
費用相場:お布施に含まれているか、または別途お布施額を増額する(1~5万円程度)
方法2:仏壇処分業者に、仏壇本体の引き取りと同時依頼する
費用相場:1点1,000円~3,000円程度
方法3:供養じまい業者に送付して供養とお焚き上げをしてもらう
費用相場:1点5,000円程度
いずれの方法も、最終的にはお焚き上げ処分されることが多いです。方法3の供養じまい業者とは、上記の供養品を送付すれば、魂・お性根抜きとお焚き上げ処分をしてもらえる業者を言います。
供養じまい業者はコチラ⇒https://reset-soul.com/ihai/
このように、仏壇内のものの整理が終われば、次に仏壇本体の廃棄処分です。その費用相場を見ていきましょう。
3、仏壇本体の廃棄処分費用
魂抜き・お性根抜きの終わった仏壇を廃棄処分する方法は大きく2つです。「自分で粗大ゴミに出す方法」と、「専門業者に引き取ってもらう方法」です。それぞれで料金相場は変わります。
3-1、自分で市町村の粗大ごみに出す場合
魂・お性根抜きを済ませた仏壇本体は、タンスなどと同じように単なる木の入れ物になります。
すなわち、日本国内において法律上は一般廃棄物扱いとなり、自治体によっては、自分で粗大ゴミとしてゴミ回収に出すことができます。
【仏壇を粗大ごみに出しているところ】
各自治体により粗大ゴミ回収の費用相場はまちまちですが、0円~3,000円程度
です。上下2つに分かれる仏壇ならこの2倍の費用が掛かります。
実際にあなたが済んでいる市町村で、仏壇を粗大ゴミとして回収してもらえるかどうかや、その費用については、各自治体のゴミ担当部署に問い合わせてください。(役場の環境課とか生活環境課とかの窓口です)
とても安価で処分できるので経済的です。ただし、デメリットは3点あります。
②多くの人は心情的に仏壇をゴミとして捨てられない
③近隣に見られる
ということです。
そもそも仏壇をゴミに出すという概念が過去にはありませんでした。ゴミの回収に来る作業員の人達も、あまり気持ちのよいものではないでしょう。個人の宗教上の信心の問題もあるからです。
自治体によっては、魂抜きを終えていることなどを条件に回収してくれたり、そもそも仏壇の回収自体をしていなかったりする市町村もあります。
またご近所の目も気になるところです。仏壇を粗大ごみに出しているところを、ご近所に見られたくない人はけっこう多いです。
関連記事「仏壇を粗大ごみに出して廃棄処分する方法」⇒https://reset-soul.com/useful/butudan-gomi
仏壇を粗大ゴミとして出す方法のこうしたデメリットを、料金が安いというメリットより重要視する人は、次の「仏壇処分の専門業者に依頼する」方法があります。
3-2、仏壇処分の専門業者に依頼する場合
2つ目の「仏壇処分の専門業者に依頼する方法」は、魂・お性根抜きから引き取り処分まで一式をまとめて依頼できることが最大のメリットです。
お坊さんに個別に依頼したり、自分でゴミに出したりしなくてもよいので簡単です。ただし、費用はそれなりにかかります。
依頼のパターンにより以下の様な費用相場になります。
パターン①:お坊さん手配~自宅で魂抜き~仏壇回収~廃棄処分
50,000~90,000円程度(仏壇の大きさによる)
パターン②:仏壇回収~業者の供養場で個別供養~廃棄処分
30,000~50,000円程度(仏壇の大きさによる)
パターン③:仏壇回収~業者の供養場で合同供養~廃棄処分
20,000~40,000円程度(仏壇の大きさによる)
仏壇処分の専門業者に依頼する方法は、自分で廃棄する場合に比べ料金は高くなりますが、魂・お性根抜きや、仏壇内部・仏壇まわり(位牌、遺影、仏具一式など)の引き取りまでしてもらえるので便利です。
【業者による仏壇搬出例↓】
経済性と利便性、あなたがどちらを優先させるかによって、仏壇本体を「自分で廃棄するか」「業者に引き取ってもらうか」のどちらかを選択して下さい。
大阪の仏壇処分専門業者⇒https://reset-soul.com/lp1/
4、仏壇処分の費用相場まとめ
以上、仏壇を処分する方法と費用にはいろいろなパターンがあります。それぞれ置かれている事情と環境によって選択をしなければなりません。以下は、おすすめの3つの選択基準です。
選択基準1:お坊さんに来てほしい、目の前で供養してほしい人
こうした人は、安心を求めている人や親族で集まってお別れをしたい人が多いです。ただ、供養後の仏壇処分の手配を自分でするという煩わしさが残ります。
かかる費用は、お坊さんを自分で頼めばお布施代が10,000~50,000円程度で、プラス仏壇処分代が自治体の回収を利用すれば0~3,000円程度です。
また、仏壇処分の専門業者にお坊さん手配から依頼した場合は、お布施代+処分代で計50,000~90,000円程度です。
選択基準2:できるだけ費用を安く上げたい人
とにかく経済的に仏壇処分をしたい人向けには、
・仏像や位牌などを供養じまい業者に送って供養してもらう(10,000~30,000円程度)
・仏壇本体は、自治体の粗大ゴミに出す(0~3,000円程度)
というパターンが比較的安くなります。
選択基準3:自分でするのは面倒だ、一式すべて任せたい人
お坊さんの手配をしたりなどわずらわしいことはしたくない人は、一式を仏壇処分の専門業者に依頼するのがおすすめです。仏壇や位牌の引き取り~魂抜き供養~処分まですべてやってもらえるので、面倒がありません。
専門業者に一式任せた場合にかかる費用は、20,000~50,000円程度となります。(仏壇の大きさや条件によります)
以上、あなたが何を重要視するかによって決めればよいでしょう。なお、どのような方法を選択するにしても、後々のトラブルを防止するために、仏壇処分前には親族・家族で十分な話し合いをし、合意を得たうえで行うことがおすすめです。
関連記事⇒「仏壇処分の3つの方法と進め方」
大阪の仏壇処分専門業者⇒https://reset-soul.com/lp1/