コロナウイルスによる緊急事態宣言や自粛生活を経て、仏壇や位牌の整理処分いわゆる「供養じまい(R)」をする人が増えています。こうした背景にはどのような人々の心境の変化があったのでしょうか?
今回はコロナウイルスによってこのような「供養じまい」をする人の事情について解説します。
【仏壇・位牌の供養状況例↓】
1、供養じまいとは?
2000年代に入ってから、宗教離れ・仏教離れが進んでいます。寺院の檀家をやめる(離檀する)人も多く、そのため法事や法要などで気軽に相談するお坊さんがいないのが現状です。
そうした中、仏壇や位牌の面倒を見られなくなり、継承できなくなる人が増えてきました。このような仏壇・位牌などから魂抜き・お性根抜きの供養をして整理・処分する一連の流れを総称して「供養じまい」と呼びます。
一方、「永代供養」とは寺院などがあなたの代わりに供養を続けてくれる継続供養の形です。対して、「供養じまい」は供養を続けることができなくなり整理処分してしまうことをいいます。
【お坊さんとのお付き合いも希薄に↓】
2、供養じまいの対象とは?
面倒を見られなくなり、供養じまいの対象となるものには、大きく以下のようなものがあります。
・ご本尊(仏像や掛け軸)
・位牌
・遺影写真
・過去帳
・経本
・地蔵
・お墓(墓じまい)
・遺骨、骨壺(納骨じまい)
【供養の対象になるものの例①↓】
【供養の対象になるものの例②↓】
それぞれの対象となる供養品ごとに「〇〇じまい」と呼ぶこともあります。
例えば、よく聞く言葉として「墓じまい(墓終い・墓仕舞い)」があります。また「仏壇じ○い(某社商標につき一般の使用不可)」や「位牌じ○い(商標申請中)」「納骨じまい(商標登録済み)」などがあります。「供養じまい(商標登録済み)」はそれらの総称となります。
仏壇を整理処分する場合は、「仏壇整理」「仏壇処分」「仏壇の供養じまい」という言い方をすることが多いです。
【墓じまいはよく聞く↓】
3、アフターコロナで供養じまいが増えている理由とは?
さて、こうした供養じまいをする人がコロナウイルスによる自粛生活をきっかけに増えてきました。例えば、
・今のうちにできることをやっておこうという気になった
・普段できなかった手続きなどをする時間ができた
・人生について考える余裕ができた
・今後のことについてゆっくり考えることができた
・自分の死後のことを考えるようになった
・いつ死ぬかわからないのでやるべきことはやる気になった
・子供に迷惑を掛けないようゆっくり考えられた
などです。主なきっかけは以上のようなことですが、そもそも仏壇や位牌を整理しておきたいと思う理由で一番多いのが次のようなことです。
・置いておくスペースがない、狭い
・引き継ぐ子供に迷惑を掛けられない
・継承者がいない
こうした言葉は実際に仏壇整理を依頼する方々からよく言われる内容です。
例えば、「引き継ぐ子供に迷惑を掛けられない」と思うことはすなわち、仏壇や位牌の面倒を見ることがわずらわしい、と本人が感じていることにあります。
こうした仏壇やお墓に関するわずらわしさの主な原因は次のようなことです。
2、高額なお布施や寄付金の要求がイヤ(世間常識からかけ離れた金額の支払い)
3、聖職者としてあるべき姿からかけ離れたお坊さんの実態を知っている(修業とは名ばかりの俗人)
4、そもそも仏教や自分の宗派のことをよくわかっておらず代々引き継いだだけの義務感
5、自分は無宗教なのに家が仏教なので矛盾を感じている
6、自分の葬儀は簡素でいい、戒名や位牌も不要と思っている
7、立派なお墓や仏壇は不要だと思っている
大きく以上のようなことが、仏壇や位牌・お墓などの面倒を見ることがわずらわしいと多くの人が思っている本音です。
したがって、コロナウイルスによる緊急事態宣言や自粛生活は、こうしたことを考える良いチャンでもあったわけです。また実際に仏壇などの整理を実行に移すよい機会とも言えます。
こうしたことが、供養じまいをする人がアフターコロナで増えた大きな要因であると考えられます。ただ、実際に仏壇・位牌など供養じまいをするにはどのような手順を踏めばよいのかがわからない人も多いです。以下では、コロナをきっかけに供養じまいを考えている人向けにその流れを解説します。
4、供養じまいの流れ
仏壇・位牌などを供養じまいする流れは一般に次のような手順となります。(宗派により多少変わります)
手順②魂抜きなどの供養をしてもらう(閉眼供養・遷座供養など)
手順③供養後、整理処分する(お焚き上げなど)
それぞれを簡単に見ていきましょう。
あなたが檀家さんの場合、直接その寺院に供養(魂・お性根抜きなど)を依頼します。檀家さんではなく寺院やお坊さんに知り合いがいない場合は、「お坊さん紹介・手配サービス」などで探します。
また、お坊さんに依頼したくない場合は以下で説明します。
【お坊さんに供養を依頼している例↓】
手順②:魂抜きなどの供養をしてもらう(閉眼供養・遷座供養など)
お坊さんに来てもらって仏壇の前で、魂抜き・お性根抜きなどの閉眼供養や遷座供養という仏壇整理前の供養儀式を行ってもらいます。
この場合、お坊さんに渡すお布施額の相場は1~5万円程度です。別途交通費である「お車料」が必要な場合もあります。
【お坊さんにお布施を渡している例↓】
お坊さんに来てもらいたくない場合は、「仏壇整理処分の専門業者」の引き取ってもらったり、「供養じまい専門業者」に送付して供養を依頼します。
お坊さんによる供養が終われば、仏壇や位牌を処分します。仏壇本体は自治体が粗大ごみとして回収してくれるところもあります。位牌や遺影写真は自分でお焚き上げしてもオッケーです。
【位牌の焼却例↓】
以上が簡単な流れです。
ただ、あなたが檀家さんでない場合や、お坊さんに来てほしくない場合また、自分で仏壇や位牌を廃棄処分することに心理的に抵抗がある場合は、「仏壇整理処分の専門業者」や「供養じまい専門業者」に依頼すれば、引取りから魂抜き供養~お焚き上げ処分までやってもらえます。
また、お墓や遺骨に関しては法的に規制があるため、上記とは別の方法が必要になります。
墓じまいの方法はコチラ⇒https://reset-soul.com/useful/hakajimai1
遺骨の納骨じまいの方法はコチラ⇒https://reset-soul.com/useful/noukotu-7houhou
5、供養じまいはどこに頼めばよいか?
コロナをきっかけに仏壇や位牌の供養じまいをするとき、実際にはどうすればいいのでしょうか?
大きくは2通りのパターンがあります。
パターンB:専門業者に依頼する
パターンAのすべて自分で行う場合は、お坊さんに知り合いがいてかつ、仏壇の処分を自治体などに自分で出して回収してもらうパターンです。
【市町村の粗大ゴミ置き場の例↓】
パターンBの専門業者に依頼する場合は、「仏壇処分の専門業者」や「供養じまいの専門業者」などがあります。いずれにしても、仏壇や位牌の供養じまいをするときは、あとでトラブルが起きないよう、親族・関係者とよく話し合って合意の上すすめることが大事です。
大阪の仏壇処分専門業者はコチラ⇒https://reset-soul.com/lp1/
全国送付対応の供養じまい業者はコチラ⇒https://reset-soul.com/ihai/